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1986年度ミスター日本、ミス日本の栄冠の行方は?

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月刊ボディビルディング1986年8月号
掲載日:2022.01.04
 近年の急激なレベルの向上と新人の台頭で、まさに戦国時代に突入したといってもいい今年のミスター、ミス日本コンテスト。特に今年は我が国で初めてミスター・ユニバースが実施されるため、日本代表選抜大会を兼ねるオールジャパン・チャンピオンシップスをはじめ、地方コンテスト、ブロックコンテストに賭ける選手の意気込みにも一段と熱がこもる。
 現段階では、各選手ともまだ最後の調整段階に入っていないので、出場するか否かを含めて的確な予想をすることはできないが、あえて今年のミスター日本、ミス日本コンテストの行方を占ってみたいと思う。

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 まずミスター日本の部では、過去3年のチャンピオン、石井、小山、小沼の3選手が出場してくれば、当然、その実力からして優勝候補の筆頭にあげなくてはならないが、この3選手は別格として、前大会の上位入賞者を対象に、重村尚JBBF専務理事の助言を得て寸評することにしたい。

松原博選手ーー前回2位。肩の故障のため選抜大会は見送り、ミスター日本に照準を合わせている。上体のデフィニッション、バルクは文句なし。ただ上体に比べて下半身が見劣りする。特にカーフの弱さを克服すれば念願の初優勝も夢ではない。
〔松原博選手〕

〔松原博選手〕

朝生照雄選手ーー前回3位。バルクに関しては文句なし、昨年は調整不足のようだったが、デフィニッションに磨きをかけ、最高のコンディションで出場できれば、松原選手と共に優勝候補の筆頭にあげられる。
〔朝生照雄選手〕

〔朝生照雄選手〕

宮畑豊選手ーーバルク、デフィニッションとも素晴らしく、常に安定した力を見せている。弱点とされていた背中の広がりも年々よくなっているようで、今年も活躍が期待できそうだ。
〔宮畑豊選手〕

〔宮畑豊選手〕

井口吉美智選手ーー昨年度5位。バルクアップに専念するため、今年は欠場するらしい。プロポーションは抜群であるだけに、一層のバルクアップで来年に期待したい。

押方兼二選手ーー前回6位。昨年は多少デフィニッション不足のように感じられた。上位に食い込める実力は十分に持っているので、全体的にもうひとまわりバルクとカットをつけて出場してほしい。
〔押方兼二選手〕

〔押方兼二選手〕

新井弘道選手ーー前回7位。昨年は筋量的には申し分なかったが、カットの面で甘さが見られた。今年は、より一層の絞り込みと、ポージングの工夫が課題。
〔新井弘道選手〕

〔新井弘道選手〕

川上昭雄選手ーー前回8位。小柄でありながら、オーバーオールのミスター日本では大健闘している。体の完成度は申し分ないが、大型選手に勝つには、さらに一層のバルクアップとカットアップが必要である。

白坂義夫選手ーー前回9位。上半身とくに背中は素晴らしいが、下半身のデフィニッション不足が目についた。今年は下半身のカットアップとポーズ面での工夫を望みたい。

北村克己選手ーー前回10位。バルクに関してはNo.1であり、一気に上位を狙える選手である。今年はコンディションづくりに気を配り、カットアップを心掛けてほしい。

岩間勧選手ーー前回11位。昨年のデフィニッションは素晴らしかった。今年は昨年同様のデフィニッションを維持しながら、もうひとまわりのバルクアップができれば大飛躍も望めよう。

菊池正幸選手ーー前回12位。どこといって欠点のない、まとまった体をしている。今までどおりのデフィニッションに加えて、もうひとまわりのバルクアップ、そしてもっとアピールするポージングを心掛けてほしい。


 次に昨年の大会で、あと一歩で決勝進出が出来たと思われる選手として何人かをあげてみたい。

岡本正信選手ーー上半身、とくに背中は素晴らしいがカーフが筋量不足。この部分をよくするのはたいへん難しいが、上位進出を狙うにはこれを克服する以外にない。

塚本猛義選手ー一昨年はいつものような迫力がなかった。脚に力強さが加われば安定した順位が狙えよう。

 その他に目立った選手としては、広田俊彦、高西文利、大谷浩司、臼井オサム、越智浩二、大河原久典、伊藤倖三選手らがおり、努力次第、調整次第で決勝進出も十分可能である。
 昨年の大会には出ていないが、もし出場してくれば、間違いなく台風の目になるのが野沢正臣、石村勝巳の両選手である。

野沢正臣選手ーー今回もっとも注目を浴びるであろうことは間違いなし。バルク、デフィニッションとも、一昨年の大会時よりも一段と良くなっているという。彼自身、ミスター日本一本に絞り、その意気込みもスゴイらしい。彼の出来如何で優勝の行方は全く予断を許さない。
〔野沢正臣選手〕

〔野沢正臣選手〕

石村勝巳選手ーーアメリカ在住のため、最近2年間はミスター日本には出場していないが、選抜大会では2年連続優勝。昨年はユニバースのライト級で4位に入賞している。小柄なため、オーバーオールのミスター日本での不利は否めないが、2年半のアメリカ修業でふたまわり以上のバルクアップとカットアップに成功。もしミスター日本に出場すれば野沢選手と共に優勝戦線に波乱を巻き起こすにちがいない。
〔石村勝巳選手〕

〔石村勝巳選手〕

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 昨年のミスの部はアメリカ帰りの安藤寛子選手が優勝をさらって話題になった。彼女は去る5月のハワイ・インターナショナルでも総合優勝しておりもし今年もミス日本に出場すれば、当然、連続優勝の可能性がきわめて濃厚である。ミスターの部と同じく安藤選手は別格として、今年のミス日本の行方、上位入賞者を占ってみよう。

飯島ゆりえ選手ーー前回2位。背中の広がり、肩から腕にかけての迫力、脚の力強さ、ポージング、どれをとっても文句のつけようがない。大垣選手と共に優勝候補の筆頭にあげられる。
〔飯島ゆりえ選手〕

〔飯島ゆりえ選手〕

大垣純子選手ーー前回3位。年々バルクアップしており、現在のデフィニッションを維持し、もうひとまわりバルクアップすれば、ぐっと迫力も増してこよう。飯島選手と比較して全く甲乙つけがたく、フタを開けてみなければわからないという状態である。
〔大垣純子選手〕

〔大垣純子選手〕

須藤ゆき選手ーー前回4位、ポージングには定評があるが、もっと筋量とカットが加われば、ずっと迫力が出てこよう。それ如何によっては表彰台に登れる可能性もでてくる。
〔須藤ゆき選手〕

〔須藤ゆき選手〕

遠藤文恵選手ーー前回5位。上半身とくに腹筋が素晴らしい。問題点としては下半身の充実とポージングの工夫が必要であると思う。

神田美恵子選手ーー前回6位。コンディションづくりがうまく、腹筋も素晴らしい。弱点としては、背中の広がりと、肩から腕にかけてのバルク不足があげられる。

長谷川尚子選手ーー前回7位。ミス東京コンテストのときはバルク、デフィニッションとも素晴らしかったが、ミス日本のときは明らかに調整不足。筋量的には申し分ないので、うまく調整して絞り込みに成功すれば十分に表彰台を狙えよう。

中尾和子選手ーー前回8位。昨年はデフィニッション不足で不本意な成績に終ったが、基礎がしっかりしておりポージングもうまいので、あとはどこまでうまく調整できるかがカギ。

大島ひろみ選手ーー前回9位。昨年は全体的に細く、特に脚が弱く感じられた。デフィニッションは申し分ないので、今年の課題は、一にも二にもバルクアップである。

斉藤玉恵選手ーー前回10位。ポージングとプロポーションはいいが、バルク不足のため迫力が感じられない。一層のバルクアップが必要である。

谷本相子選手ーー前回11位。女性らしい美しいシルエットはいいが、鍛え込んだという迫力が感じられない。もっとバルクアップとカットアップに徹してもらいたい。

岡本久子選手ーー前回12位。コンディションづくりもまあまあで、カットもよくでている。もう少しポージングを工夫してほしい。


 昨年のミス日本は、率直に言って、上位4選手を除いてほとんど差がなかったと思う。下位の選手でも、いかにうまく調整できるか、いかに表現力豊かなポージングをするかによって、今年のミス日本では大きな順位の変動が見られるのではないかと思う。
 以上に寸評を述べた選手以外で、今年大いに話題になりそうな選手は今のところ残念ながら見当らない。
月刊ボディビルディング1986年8月号

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