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キッズ・ジュニア世代のオフトレーニング

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掲載日:2020.11.10

オフトレーニングとは

種目によって時期や期間が異なりますが、次のシーズンに向けての準備期間を指しています。
今回は、そのオフトレーニングでどのようなことを行い効率的に競技パフォーマンスに繋げていくかをお伝えします。
オフトレーニングといえば、一般的には走り込みや、腹筋・背筋・腕立て・スクワットなどの筋力強化・持久力強化といった、基礎体力の向上、シーズン中にでた課題をもってトレーニングをすることが一般的です。
しかし、年齢によって身体の成長は異なります。そのため、まずは、子供の成長について理解することが必要です。

年齢に適した身体強化

0歳から20歳の成長過程で、リンパ型・神経型・一般型・生殖型の4つの発育・発達曲線がどの時期に成長するかを確認しましょう。下記の図をご覧ください。
スキャモンの発育発達曲線

スキャモンの発育発達曲線

神経系は生まれて5歳までに成人の80%の成長を遂げ、12歳までにはほぼ100%まで達すると示されています。
さまざまな神経回路が形成されていくことで、ゴールデンエイジと呼ばれる時期になります。
そのため、多種多様な動きで刺激を与えることがおススメです。

例えば、おにごっこは、鬼が走っておいかけ、その他の人は逃げます。「走る・追いかける・逃げる」でも、持久力、瞬発力、切り返し動作、急な方向転換など行います。
それに加えて、鬼ごっこの中で、サイドステップ、ケンケン、スキップ、しゃがんだまま歩く(写真1)、カエルジャンプ(写真2)などに変え様々な動きを行いましょう。
写真1:しゃがんだまま歩く(お尻を下げたまま歩く) ※踵を上げて歩くことがポイント 「歩く・走る」の蹴る力がつき、走るのが早くなるかも・・・

写真1:しゃがんだまま歩く(お尻を下げたまま歩く) ※踵を上げて歩くことがポイント 「歩く・走る」の蹴る力がつき、走るのが早くなるかも・・・

写真2:カエルジャンプ(両手を地面に着き、両足が手の横になるようにジャンプする) ※掌で地面を押すことがポイント 。足首・膝・股関節の可動域が広がり、ケガをしにくい身体へ

写真2:カエルジャンプ(両手を地面に着き、両足が手の横になるようにジャンプする) ※掌で地面を押すことがポイント 。足首・膝・股関節の可動域が広がり、ケガをしにくい身体へ

一般型は、身長・体重や胸腹部臓器の成長を示します。10歳過ぎころから成人の能力へと成長をします。

リンパ型は、免疫力を向上させリンパ組織の発達を示します。12歳~13歳の間で急激に成長するため、免疫力アップのためにも三大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)を摂取しましょう。

生殖型は、14歳ころから男性や女性の生殖器、乳房、咽頭などの成長を示したものです。

成長過程を見てみると、キッズやジュニアがオフトレーニングに行うことは、野球やサッカーなど競技特性に関係なく、様々な動きを行うことが必要となります。神経に刺激を与えることで、できなかった動きができるようになり、シーズン中に出た課題解決に繋がるかもしれません。16歳からは、骨や筋肉の発達が優位になるため、その分野に合った筋トレなど行うことをおススメします。
  • 加藤 真衣
    メディカルフィットネスルームT·M·C·C
マネージャー 加藤 真衣
    ピラティスの理論をベースにパーソナルトレーナーとして過去15.000人以上を指導。
肩こり・腰痛などの痛み改善や、姿勢・日常動作の機能改善を得意とする。プロゴルファーなどのアスリートや中高年のシェイプアップまで幅広く指導し、カラダの状態、目標に合わせたマンツーマントレーニングを提供。クライアントから「体が若返った!」「痛みが楽になった!」「諦めかけていたゴルフを復活することができた!」など、様々な声を頂く。
人気トレーニング施設としてファッション誌「JJ」に特集される「TMCC」の総合プロデュースを担当。