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JURASSIC ANSWER

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[ 月刊ボディビルディング 2013年3月号 ]
掲載日:2017.08.03

1・大腿部のカットを出す方法



 私はボディビル歴10 年のコンテストビルダーです。いつも上体 はよく絞れるのですが、大腿部のカットが今ひとつと審査員の方に言わ れます。大腿部のカットを出す良い方法、トレーニング種目などはあるのでしょうか? アイソレーション種目をハイレップスで行なえば良い とも聞きますが、本当でしょうか? その場合のハイレップスとはどれ くらいですか?



 以前にも似たような質問を頂きましたが、トレーニング種目をもう一度見直してみると良いかと思います。脚のトレーニング種目にも色々あります。前面(大腿四頭筋)でいえばスクワット、レッグプレス、レッグエクステンションなどが代表的です。それぞれの種目に特徴があります。僕の場合は、それぞれの種目の持っている特徴を考え種目を組み立てます。大きくは3つに分類されます。1つ目はスクワットやレッグプレスのように動きの中で負荷が目的の筋肉にまんべんなく乗る種目です(ミッドレンジ種目)。まんべんなくといっても多少は負荷が抜けるポイントや増すポイントはあります。

 2つ目はレッグエクステンションのように収縮した時に負荷が一番かかる種目です(収縮系種目)。レッグエクステンションは膝を伸ばしていくにつれて(大腿四頭筋を収縮させていくにつれて)、負荷がどんどん強くなります。

 3つ目はシッシースクワットのように大腿四頭筋をストレッチさせるにつれて負荷が増していく動きです(ストレッチ系種目)。

 このように負荷のかかり方を考慮しながら種目を構成するトレーニング法をPOF(ポジション・オブ・フレクション)と言います。ただ大腿四頭筋の種目を色々行うより、それぞれの種目の負荷のかかり方を意識しながらトレーニングを行うのは非常に効果的ですし無駄がなくなります。

 例えばしっかりしゃがめない重量を無理やり担いで浅いスクワットを行い、立ち上がった時に大腿四頭筋を自分で力を入れて収縮させる。無駄が多いと思いませんか? スクワットのミッドレンジ種目という特性をむりやり収縮系種目として行っているわけです。でしたらしっかりしゃがめる重量でスクワットを行い、他にマシンでレッグエクステンションを行うべきです。その他にもレッグエクステンションで大腿四頭筋をしっかり収縮できない(膝をしっかり伸ばせない)重量設定で、可動域を小さくして行うのも種目の特性を無視したもったいないトレーニングです。このように種目の特性をしっかり理解してトレーニングする事は筋肉の大きさや見た目に大きく関わってきます。

 質問の内容に戻りますが、これをやればカットが出るとアドバイスできるような種目やトレーニング法を僕は知りません。ただ今までの経験では先に書いたようなトレーニング方法自体に問題がある場合が多いので見直してみると良いと思います。

2 サプリメントは効果があるのかないのか



 私の周りには、サプリメント肯定派と否定派の2通りがいて、どちらの意見を参考にしたら良いか今ひとつ決定打がありません。現在どのようなサプリメントを木澤さんは摂取されているのでしょうか? またオンとオフとではサプリメントの種類や量を変えていますか? 可能でした らそれぞれの目的や量、摂取タイミング等もお教え願います。



 現在はゴールドジムのサプリメントをサポートして頂いています。サプリメント否定派の中にはコスト面を考えてという方も多いと思いますが、僕の場合はそれを考える必要はありません。それをどう思われるかは自由ですがその反面で、思う存分摂らせて頂ける環境ですのでサプリメントの効果を皆さんにお伝えするには非常に良い立場だと思っています。

 メインで摂るのはやはり筋肉の材料となるプロテインです。吸収の速いホエイプロテインがメインですが、吸収の遅いカゼインプロテインも摂ります。トレーニング中は更に吸収の速いホエイペプチドをエネルギードリンクに入れて飲んでいます。こまめにプロテインを摂取できる方はホエイプロテインでも良いですが、数時間空いてしまうような方はホエイにカゼインをプラスして飲むのをおススメします。

 プロテインの摂取タイミングはトレーニング直後と就寝前は必ずです。それ以外の時間では食間の空腹時です。僕は食事にプラスしてプロテインを摂取するのはあまり好きではないのでしませんが、食事のプラスにするという使い方もOKです。1日でトータル100g摂取する場合は一気に100gではなく30g・30g・40gと小分けに摂取したほうが吸収されやすいです。ちなみによく一度にプロテインはどのくらい吸収できるのか?と聞かれますが個人差があるのでなんともいえませんが40gというのが基準となっているようです。海外のミールリプレイスメントをみてもプロテインの含有量は1袋約40gです。これ以上は吸収できないという理由だと思われます。プロテインの場合たくさん摂って無駄になっているとか少なくて足りてないといった体感ができないので難しいところですね。

 筋肉の材料となるサプリメントはプロテインやアミノ酸がありますがそれ以外には筋肉のコンディションやパフォーマンスを上げるといったサプリメントがあります。BCAA、グルタミン、クレアチンなどです。BCAAは筋肉を動かす直接のエネルギーになるので、ダイエット中でエネルギーが枯渇しやすい状態や、ハードに長時間トレーニングする時には効果的です。エネルギー切れでのトレーニングは筋肉を減らす事になってしまします。タイミングはトレーニング前とトレーニング中に摂取します。ダイエット中は特に多くトレーニング前中に合計30gほど摂取します。

 グルタミンは筋肉にもっとも多く含まれているアミノ酸です。トレーニングで失ったグルタミンをトレーニング直後にプロテインとともに摂取してダメージからの回復を早めます。グルタミンにもBCAA同様にダイエット中に陥りやすいカタボリック(筋肉が減少しやすい環境)から筋肉を守る効果があります。僕はBCAAよりグルタミンのほうを重視して多く摂取しています。トレーニング直後・就寝前・朝起きてすぐのタイミングで毎回10g摂取しています。またグルタミンは安価で飲みやすく、他にも免疫力を高める効果がありますので風邪の予防などトレーニングしていない方への効果も絶大です。万人におススメのサプリメントです。

 クレアチンは瞬発力を高める効果があります。トレーニング中での効果がもっとも体感できるサプリメントです。たくさん摂る必要はなく5~10gを1日のどこかで摂取しています。筋肉に働きかけるサプリメントについて書きましたがその他にもビタミン&ミネラルなどのように身体全体のコンディションに関わるサプリメントもあります。まずは身体全体のコンディションが整い万全の体調であることがトレーニングするうえでは必要不可欠ですからこちらも身体作りには重要なサプリメントです。

 サプリメントに効果があるか? ないか? と聞かれれば効果があると答えます。しかしその効果を活かしきれるか無駄にするかはトレーニング次第です。トレーニングがしっかりできていないのに、プロテインをたくさん飲んでも身体は必要としていませんので効果は出ませんし、無駄になってしまいます。それをサプリメントが効いていないと判断するのは間違いです。クレアチンもそうです。自分のもっている力の100%を出してトレーニングしている人が体感できるサプリメントです。80%の力でしかトレーニングしていない方が100%のトレーニングをできるようにする魔法のサプリメントではありません。もちろん合う合わないもありますが、このようにサプリメントは100%でトレーニングしている方が最も効果を体感できるものですので、あまり効果が体感できない方は自分のトレーニングを疑う事も必要です。サプリメントには頼るのではなく、プラスαといった存在が理想ですね。
トレーニング中に飲むドリンクはこれ! エネ ルギードリンク+アミノペプチド

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筋肉のコンディションのためにBCAA &グルタミン&クレアチン

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クエン酸は薬局で販売されているものです。サプリメントの効果を狙ってというよりは、アミノ酸などをドリンクに溶かして飲む際に苦みを無くしさっぱりした味にしてくれるのでおススメです。右は鉄です。本文に書いてませんがトレーニングをして鉄を摂取する事で血液量が増します。血量が増すとよりハードなトレーニングができるようになります。トレーニング中に息切れや貧血気味だと感じる方は是非鉄分を!
[ 月刊ボディビルディング 2013年3月号 ]

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