筋量と筋力を同時に鍛える OLD METHOD FOR BIG GAIN
[ 月刊ボディビルディング 2013年1月号 ]
掲載日:2017.06.08
ストレングスとサイズ両方を高めるお気に入りのワークアウトは何ですか?何か目新しいものがありますか?
ボディビルダーたちは、最新のワークアウトシステムを学ぼうとして僕に聞くけれど、実は僕が使っているプログラムは、半世紀ぐらい古いものだよ。使い続ける理由は簡単さ。効果があるからね。その一例が、修正されたヘップバーン法さ。
このワークアウトは、ダグラス・イヴァン・ヘップバーンにちなんで名付けられた。彼は、1926年生まれのカナダのストロングマンで、当時もっとも強い男と言われていた。ヘップバーンの驚くべき人生は、サーストンによる彼についての伝記“ストロングマン(ロンズデール出版、2003年)”に書かれているよ(編集部註:窪田登著『私のウェイトトレーニング50年(体育とスポーツ出版社刊)』内にも書かれている)。
視覚障害と、足およびくるぶしの奇形をもって生まれたヘップバーンは、15歳のときにトレーニングを始めた。18歳の時には、スクワット340ポンド(約153㎏)、ベンチプレス260ポンド(約117㎏)、アームカール140ポンド(約63㎏)を拳上することができたのさ。ウェイトリフティングの8つの世界記録を破り、1953年のワールド・ウェイトリフティング・チャンピオンシップス超ヘビー級で金メダルを勝ち取った。彼はまた、ベンチプレスで500ポンドを上げた最初の男だった。最終的には580ポンド(約261㎏)を上げている。ベンチシャツが登場する前だったということを考えてごらん! スクワットとデッドリフトは、800ポンド(約360㎏)、バーベルカールは260ポンド(約117㎏)、ミリタリープレスは片腕で200ポンド(約90㎏)もできたのさ。
ヘップバーンが使ったトレーニング法は、ます神経システムを刺激してから、機能的肥大を行うというものだった。僕は、この方法が、ストレングスだけでなく、筋量を増やすために特に効果的だということに気付いた。最近のボディビルダーの中には、低レップスを行うことを信じない人もいるみたいだけど、実際は、速筋線維が最もよく反応し、発達するのは、ヘビーウェイトで低レップスなのだ。証拠が必要かい?
8回ミスター・オリンピアに輝いたロニー・コールマンも、この方法の信奉者だ。スクワットとデッドリフト両方で800ポンドできる。
このワークアウトは、ダグラス・イヴァン・ヘップバーンにちなんで名付けられた。彼は、1926年生まれのカナダのストロングマンで、当時もっとも強い男と言われていた。ヘップバーンの驚くべき人生は、サーストンによる彼についての伝記“ストロングマン(ロンズデール出版、2003年)”に書かれているよ(編集部註:窪田登著『私のウェイトトレーニング50年(体育とスポーツ出版社刊)』内にも書かれている)。
視覚障害と、足およびくるぶしの奇形をもって生まれたヘップバーンは、15歳のときにトレーニングを始めた。18歳の時には、スクワット340ポンド(約153㎏)、ベンチプレス260ポンド(約117㎏)、アームカール140ポンド(約63㎏)を拳上することができたのさ。ウェイトリフティングの8つの世界記録を破り、1953年のワールド・ウェイトリフティング・チャンピオンシップス超ヘビー級で金メダルを勝ち取った。彼はまた、ベンチプレスで500ポンドを上げた最初の男だった。最終的には580ポンド(約261㎏)を上げている。ベンチシャツが登場する前だったということを考えてごらん! スクワットとデッドリフトは、800ポンド(約360㎏)、バーベルカールは260ポンド(約117㎏)、ミリタリープレスは片腕で200ポンド(約90㎏)もできたのさ。
ヘップバーンが使ったトレーニング法は、ます神経システムを刺激してから、機能的肥大を行うというものだった。僕は、この方法が、ストレングスだけでなく、筋量を増やすために特に効果的だということに気付いた。最近のボディビルダーの中には、低レップスを行うことを信じない人もいるみたいだけど、実際は、速筋線維が最もよく反応し、発達するのは、ヘビーウェイトで低レップスなのだ。証拠が必要かい?
8回ミスター・オリンピアに輝いたロニー・コールマンも、この方法の信奉者だ。スクワットとデッドリフト両方で800ポンドできる。
ダグラス・ヘップバーン
時をさかのぼること、1976年と1981年のミスター・オリンピア、フランコ・コロンボも、185ポンド(約84㎏)という体重で、780ポンド(約351㎏)のデッドリフトをしたと報告されている。これは、世界記録をしのぐものだよ。
アーノルド・シュワルツネガーは、オリンピアで7回優勝する前に、ドイツで行われた大会で700ポンド(約315kg)のデッドリフトをしている。ミスター・オリンピアに3度輝いたセルジオ・オリバは、アメリカに来る前、キューバでチャンピオンウェイトリフターだった。科学的にはともかくとして、4人のミスター・オリンピア(合計すると20ものミスター・オリンピアタイトル)がヘビーウェイト、低レップスでトレーニングを行っていたことを考えると、低レップスはボディビルダーにとって何らかの価値があると考えざるを得ない。
君の現在の目標が、ストレングスと筋肥大を最大にすることであり、ハードワークをいとわないのであれば、ぜひやってもらいたいワークアウトがある。ストレングストレーニングのようなヘビーワークアウトは、神経系を準備するので、筋肥大のために使う負荷を通常より軽く感じるようになるのだ。僕は、アスリートの身体的適応を最大にするため、適正なテンポ、正確なインターバル(休息)を設定することで、この方法に修正を加えた。
上体のワークアウトは、表のプログラムのようになる。
アーノルド・シュワルツネガーは、オリンピアで7回優勝する前に、ドイツで行われた大会で700ポンド(約315kg)のデッドリフトをしている。ミスター・オリンピアに3度輝いたセルジオ・オリバは、アメリカに来る前、キューバでチャンピオンウェイトリフターだった。科学的にはともかくとして、4人のミスター・オリンピア(合計すると20ものミスター・オリンピアタイトル)がヘビーウェイト、低レップスでトレーニングを行っていたことを考えると、低レップスはボディビルダーにとって何らかの価値があると考えざるを得ない。
君の現在の目標が、ストレングスと筋肥大を最大にすることであり、ハードワークをいとわないのであれば、ぜひやってもらいたいワークアウトがある。ストレングストレーニングのようなヘビーワークアウトは、神経系を準備するので、筋肥大のために使う負荷を通常より軽く感じるようになるのだ。僕は、アスリートの身体的適応を最大にするため、適正なテンポ、正確なインターバル(休息)を設定することで、この方法に修正を加えた。
上体のワークアウトは、表のプログラムのようになる。
表
同じ部位を一日に2度トレーニングせよ!
――― 一日に同じ部位を2度トレーニングすることについてどう思いますか? 時間を費やすだけの効果がありますか?
もちろんだ! 実は、最近の科学的研究で、趣味でトレーニングをしている人々と、一流のウェイトリフターたちに一日2回、6時間の休憩をはさんでトレーニングしてもらった。その結果、一日に2回トレーニングすることで、1回しかトレーニングしない場合と比べ、被験者たちは、最大出力を維持することができたことが分かった。この方法を試してみたい人のために、いくつかコツを教えよう。
まず、それぞれのトレーニングセッションを短くすること。20分のワークアウトを、4~6時間あけて行うことから始めるとよいだろう。40 ~60分のワークアウトが最長だ。それ以上長くなると、逆効果。最終的に、体の回復能力が高まるにつれ、ワークアウト時間を60分まで伸ばすことができるが、それ以上はいけない。
次に、トレーニングを適切な順序で行うこと。僕の経験では、同じ部位を同じ日に2回トレーニングすることで、ベストな結果が得られることを発見した。これを行うには、いくつかの方法がある。たとえば、コンポンドエクササイズを朝に行い、アイソレーションエクササイズを夜行う。例として胸をあげれば、朝のワークアウトでインクラインプレスとディップスを行い、夜はダンベルフライとケーブルを使ったエクササイズを行う、とかね。
これも僕の経験から言うが、朝はヘビーウェイトを使い、夜は高レップスを行うのが好きだ(朝は1セット4~6レップス、夜は1セット12~15レップス)。筋肥大よりもストレングスの向上に重点を置くなら、朝のワークアウトは1~3レップス、夜は8~10レップスで行った方がよいだろう。
もちろんだ! 実は、最近の科学的研究で、趣味でトレーニングをしている人々と、一流のウェイトリフターたちに一日2回、6時間の休憩をはさんでトレーニングしてもらった。その結果、一日に2回トレーニングすることで、1回しかトレーニングしない場合と比べ、被験者たちは、最大出力を維持することができたことが分かった。この方法を試してみたい人のために、いくつかコツを教えよう。
まず、それぞれのトレーニングセッションを短くすること。20分のワークアウトを、4~6時間あけて行うことから始めるとよいだろう。40 ~60分のワークアウトが最長だ。それ以上長くなると、逆効果。最終的に、体の回復能力が高まるにつれ、ワークアウト時間を60分まで伸ばすことができるが、それ以上はいけない。
次に、トレーニングを適切な順序で行うこと。僕の経験では、同じ部位を同じ日に2回トレーニングすることで、ベストな結果が得られることを発見した。これを行うには、いくつかの方法がある。たとえば、コンポンドエクササイズを朝に行い、アイソレーションエクササイズを夜行う。例として胸をあげれば、朝のワークアウトでインクラインプレスとディップスを行い、夜はダンベルフライとケーブルを使ったエクササイズを行う、とかね。
これも僕の経験から言うが、朝はヘビーウェイトを使い、夜は高レップスを行うのが好きだ(朝は1セット4~6レップス、夜は1セット12~15レップス)。筋肥大よりもストレングスの向上に重点を置くなら、朝のワークアウトは1~3レップス、夜は8~10レップスで行った方がよいだろう。
[ 月刊ボディビルディング 2013年1月号 ]