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筋肉アップ!クレアチンの全て

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掲載日:2023.11.26
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フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー・横浜医療専門学校非常勤講師)
今回のテーマは「筋肉アップ!クレアチンの全て」です。

①クレアチンとは

クレアチンはタンパク質を作る材料であるアミノ酸の一種です。体内にあるクレアチンのほとんど(95~98%)は骨格筋に貯えられてます。残りの数パーセントが心臓・脳・精巣に貯えられています。健康な平均男性(体重70kg)のクレアチン体内量は約120gで、一日約2gが代謝されています。
端的に言うと、クレアチンは「エネルギー物質」です。クレアチンリン酸がエネルギーを発生させます。
体のエネルギーは、ATP=アデノシン三リン酸がエネルギーの材料になってます。
A=アデノシンにリン酸が3つあるからアデノシン三リン酸です。
このATPからリン酸が一個外れてADP(di(ジ))になる時に、エネルギーを放出します。
このADPになった状態の時にクレアチンリン酸があると、ADPとくっついてもう一度ATPが作られます。これをクレアチンキナーゼ酵素反応と言います。
ですので体内にクレアチンリン酸がプールされていると、ADPがATPに戻りやすいのです。つまりは筋肉の回復が早まり、筋力アップや高強度運動の持久力向上にも繋がります。

②筋肉細胞が増える効果

筋肉が増える時は筋肉の周りに衛星細胞という未熟な細胞が増えます。
これはトレーニングの刺激によって筋肉の周りの衛星細胞が筋肉にくっついてより太い筋肉になるという、衛星細胞の融合が起きます。この融合をする時にクレアチンリン酸を使います。結果、早期に筋肥大が見込めます。

③ミオスタチンを減らす効果

体の中にはミオスタチンという、身体のタンパク質を有効に使うための物があります。
筋肉は命を維持するために重要ではなく、ホルモン、神経伝達物質、内臓などにタンパク質を持っていくヒエラルキーがあるのでミオスタチンが筋肉を優先順位的に後回しにしているのですが、クレアチンを摂る事によってそのミオスタチンの働きを減らしてタンパク質が筋肉に行くようになります。結果、トレーニング後の回復を促進します。

④クレアチンが含まれる食品

食品から摂れるクレアチンは熱に弱いので、調理法にもよりますが加熱調理すると2〜3割は破壊されます。それを踏まえても肉1kgで5g位は摂れます。牛肉、鶏肉、豚肉がクレアチンが豊富です。
魚は1kgで5〜6g位摂れます。ニシン、サーモン、マグロ、カジキ、ニジマスに多く含まれます。中でもニシンはクレアチンが豊富な魚です。

⑤クレアチンの摂取の仕方

クレアチンはサプリメントでも一回で吸収ができないので、一気に5g以上摂ると下痢をしてしまう人がいます。かく言う私もお腹を良く壊すので、クレアチン摂取開始は慎重に摂取しています。
クレアチンは100mlの常温の水に1g溶けます。
摂取開始時は1gを3回に分けて毎食後に摂ると良いです。理由としてはクレアチンはインスリンの働きで細胞内に運ばれるので、炭水化物と一緒の摂取が吸収を高めます。
1日3gを目標にして、1ヶ月後に体内のクレアチンのレベルがマックスになると言われてます。
そしてアスリートはトレーニングでクレアチンを使うので、1日5gを目指して欲しいです。
必ず摂って欲しいのはトレーニング後です、筋トレでクレアチンを使った後にクレアチンの吸収が良いからです。

⑥クレアチンのデメリット

クレアチンにはほとんどデメリットはありませんが、クレアチンには水分を溜め込む働きがあるので、摂取を続けると身体の体内水分量が増加して体重が増えます。しかし、これは水分や筋肉などの除脂肪体重の増加です。水太りではありません。
個人差はありますが、体重が1〜2kg増えますので、持久系競技で急に体重を増やしたくない方、体重別の階級競技の方は、クレアチンによる体重増加も加味した減量プランが必要になります。

まとめ

クレアチンは身体作りが必要なアスリートにとって科学的にも有効なサプリメントですので、摂り過ぎに気をつけて、摂取前と摂取後数ヶ月の筋力&筋肉量を測定するとクレアチンの効果測定ができるので、トレーニングも重さ重視でハードに頑張ってください。