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インターバルエアロビクスについて②

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掲載日:2018.01.17
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フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー・横浜医療専門学校非常勤講師)

今回は前回に続き「インターバルエアロビクス」についてです。
L3、L4のインターバルエアロビクスについて紹介していきます。

◯インターバルトレーニングの種類

大きく分けてインターバルを4つに分類します。

①L1インターバル(最大心拍数の70%以下)
②L2インターバル(最大心拍数の70〜85%)
③L3インターバル(最大心拍数の85〜90%)
④L4インターバル(最大心拍数の90〜100%)

この心拍数のゾーンをターゲット心拍数として行う、インターバルトレーニングになります。

① L3インターバル( AT系インターバル)

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最大心拍数の85~90%をインターバルゾーンとして行うインターバルエアロビクスです。
L3での主観的目安は、「きついけど5分以内なら頑張れるトレーニング」になります。このレベルからはかなり高強度のトレーニングになりますので、回復にも24時間~48時間かかると言われており、プログラム、ウエイトトレーニングも回復を考えながら行う必要が出てきます。

【例】
5分ジョギング→5分ミドルペースのジョギング→1分ハイペースジョギング(最大心拍数の85~90%)→1分スロージョグ→1分ハイペースジョギング(最大心拍数の85~90%)→1分スロージョグ→1分ハイペースジョギング(最大心拍数の85~90%)→1分スロージョグ
これを3〜5本繰り返す。
終わる時は、開始時の心拍数プラス10に下がるまでクールダウンをする。

※ATとは Anaerobic Threshold( 無酸素性作業閾値)の略で議論がいろいろとありますが、LTより高い乳酸濃度の度合いを指します。有酸素運動と無酸素運動の境目と意味し、この強度を越えると無酸素運動となり短時間でバテて動けなくなります。
ここでのATトレーニングは、「有酸素運動から無酸素運動に変わるレベルを把握し、そのレベル付近でトレーニング」という意味で使っています。

② L4インターバル(無酸素系インターバル)

最大心拍数の90〜100%をインターバルゾーンとして行う、ダッシュやスプリントなどの無酸素運動に近いインターバルエアロビクスです。
L4で行う主観的目安は「かなりきつく、30秒~1分しか持続できないトレーニング」になります。身体への負担も非常に大きく、回復するのに48時間~72時間かかると言われており、翌日は完全休養か、L1の有酸素運動だけにするなど、高い消費カロリーのあるエクササイズだけに、諸刃の剣にならないようプログラムを組みます。

【例】
5分ジョギング→5分ミドルペースのジョギング→1分ダッシュ(最大心拍数の90~100%)→1分スロージョグ→1分ダッシュ(最大心拍数の90~100%)→1分スロージョグ→1分ダッシュ(最大心拍数の90~100%)→1分スロージョグ→これを3〜5本繰り返す。
終わる時は、開始時の心拍数プラス10に下がるまでクールダウンをする。

※またL3~L4レベルの運動は、「運動後過剰酸素消費量」=EPOC(Excess Post-exercise Oxygen Consumption)を高めることができます。このEPOCが高まることは、安静時により体脂肪が燃えるようになります。

まとめ

L3、L4のインターバルエアロビクスは強度も高く、怪我やオーバートレーニングにも繋がりやすいので、長めにウォーミングアップをし、体調が万全でない時は強度を下げるなど、注意して取り組んでください。

L1、L2、L3、L4のインターバルプログラムの使い分けができると、持久力や脂肪燃焼が苦手だった方でも、格段に能力が向上するので、強度・時間・回復の管理をしてみてください。自身を客観視する為にも、パーソナルトレーナーの助言が大事になります(^^)
  • 三橋 忠
    加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院 代表
    ファイン・ラボフィット パーソナルトレーナー
    大手スポーツクラブのチーフトレーナー・責任者を経験した後、パーソナルトレーニングスタジオ店長として4年間勤務し、整形外科・接骨院でもキャリアを積み、2011年に加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院を開業。パーソナルトレーニングで年間3500 セッションの指導を行う。

    <資格>
    ・厚生労働大臣認定柔道整復師
    ・加圧スペシャルインストラクター
    ・米国認定ストレングス&コンディショントレーナー(NESTA-PFT)
    ・キネシオテーピングトレーナー

    <競技実績>
    2008年ボディビルMr茨城 準優勝
    2008年ボディビルMr茨城70kg以下級 準優勝
    2009年ボディビルMr茨城70kg以下級 優勝

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