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対象者のレベルを問わないブートキャンプの応用 #実技編 NSCAジャパンS&Cカンファレンス2017 講演 Mark Nutting

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掲載日:2018.01.22
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対象者のレベルを問わないブートキャンプの応用 #理論編
NSCAジャパンS&Cカンファレンス2017
講演:Mark Nutting(CSCS,*D, NSCA-CPT,*D, ACSM HFD, ACSM CEP)

2017年12月9日(土)、10日(日) 神戸ファッションマートにて行われたNSCAジャパンS&Cカンファレンス2017での講演の概要を紹介する。
講演後半となる実技は通常のブートキャンプ同様にウォームアップから始まった。
「私と全く同じ動きでなくても全く問題ない。あくまでウォームアップが目的。」
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その場での足上げ、スクワット、ランジ、サイドランジ等を中心にテンポよく進められ、そのまま各ステーションに設置された種目の動作や、強度別に三種類に分けられたバリエーションを全員で確認して回った。
動作を行い全員に見せる

動作を行い全員に見せる

各ステーションには実施するエクササイズがわかりやすく記されている

各ステーションには実施するエクササイズがわかりやすく記されている

同じ種目でも強度の調節ができるよう工夫がされている

同じ種目でも強度の調節ができるよう工夫がされている

各々最初のステーションでスタンバイ

各々最初のステーションでスタンバイ

全てのステーションにおいて種目を行う上でのポイントや注意点を実際に動作を見せ的確かつユーモラスに説明を終え「拍手している場合ではない、どこでもいいから早く好きなステーションでスタンバイするんだ!」
既に盛り上がった状態からブートキャンプが開始された。

前半~ラウンド1~

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大音量の中でもしっかりと聞き取れる、50秒毎に自動的に鳴らされる笛を合図にステーションを回っていく。

Mark氏はその間個々へ声をかけつつも全体へと目を光らせ、ジェスチャーを交えてフォームの修正を行って回った。
とはいえ、それでもさすがNSCAカンファレンス。参加者の動きやフォームの正確さは日頃からしっかりと自他共にトレーニングを行っている事が容易に想像できた。
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各ステーションの種目のやり方を忘れた参加者にはすぐさまやって見せ、修正点は素早く修正し、しっかりと行えているものには激励の声をかけ親指を立てる。
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個別に声をかけながらも時間をかけすぎず、視野を広く全体へと目を向けていく。
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大きなジェスチャーは大音量の中でもわかりやすく、一瞬で的確に伝わる。
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ラウンド1が残り4分となったところでスクワット、フロントランジ、バックランジ、サイドランジの4種目を2回ずつ、20秒間のエクササイズと10秒間の休息を繰り返して合計8ラウンド行うタバタエクササイズが導入された。
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「皆はレベルが違うのでできるだけ大きく速くハードに行うように」と檄を飛ばす一方、「膝とつま先は必ず同じ向きを向くように」と全体に向けた注意も欠かさない。

「少し身体が温まってきただろうか。水分を補給して戻ってきてくれ。ここで逃げるのは無しだ」

半分と少しが経過したところで、後半に入る。
後半は各ステーションにつき30秒で回す。

後半~ラウンド2~

後半も全体を見て回る

後半も全体を見て回る

ステーションの種目数の多さとバリエーションは多くの多様性がある

ステーションの種目数の多さとバリエーションは多くの多様性がある

後半は特に檄が飛び盛り上がる

後半は特に檄が飛び盛り上がる

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終了間際

終了間際

無事終了!

無事終了!

正確なアドバイスと全体を盛り上げることで全力を尽くさせる後半のライブパフォーマンスは圧巻で、参加者は決して楽ではないエクササイズをこなしつつも非常に良い笑顔であった。
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「最初、私のレッスンでは60秒でやっていたが、参加人数が増えてくるとステーション数を増やさなければならず、そうすると60秒では長すぎてしまう。そのため1ラウンドや特に2ラウンド目を短くした。こういった、環境や工夫を行うことは非常に大事。」

「具体的な科学的根拠があるわけではないが、経験上、60秒以上同じ種目を続けると嫌がられる。長くても60秒。最初の方は長くて後々短くなるとやりやすいようだ。元々人数の理由でそういう形態をとっているが、最近では少人数でも同様に行っている。」

「ブートキャンプに出たら生きて帰れないと考える人もいるが、どんなレベルの人にでも柔軟に対応できるよう、なんでもOKにすべき。
特にしっかりと頑張っている人には自分から積極的に声をかけていくことで、繰り返し来てくれるようにもなり、家族や友人等にレッスンを紹介してくれることもある。」

「もちろん、事前に健康状態や怪我の既往を記入する用紙を配ったり、挨拶や会話を交わした際に聞いたり等、まずは安全管理や対策を行い調整することが最重要。」

最後に、会場へ「今日は楽しんでもらえただろうか」と問いかけ、「Thank you, everyone」と残して講演を終えた。

会場からの盛大な拍手は最後の質問の答えとなった。


文:せきぐち

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