フィジーク・オンライン
Weekly Monthly Shopping

合戸孝二×岡田隆 合同セミナー 効率の良い体づくり#2

この記事をシェアする

65
掲載日:2018.08.29
記事画像1
2018年7月 フィットネスショップららぽーと立川立飛店にて、”狂気の男”合戸孝二選手×各メディアで活躍中”バズーカ”岡田隆先生による「夏に向けての効率の良い体づくり」をテーマにしたトークイベントが開催され、会場周辺の気温が上がることとなった。

合戸孝二氏の妻でありサラリーマンと結婚したかったという”補助職人”真理子氏も同席し、トレーニングマガジン編集長の森永祐子氏の司会により進められた当日の様子をレポート!

腹筋は精神力

岡田:よく腹筋は重いのと回数をやるのとどちらがいいかと聞かれますが、どっちもやるべきだと思います。自分は重い日と軽い日を分けるように言うのですが、合戸さんはその日に全部やれと。

自分も合戸さんに腹筋を教わったとき、まず500回やれと言われました。有酸素的な500回だと思ったのですが、10回くらいしかできない重さで500回やれと。

デクラインベンチに寝てケーブルを引いて10~30回くらいの重量でやって、辛くなったら休む。それをひたすら500回、常に合戸さんがカウントする中で繰り返す。

そうすると半端じゃないパンプが得られました。今までは結局、重い日と軽い日で刺激を分け過ぎてしまっていた。
それではたどり着けないパンプがある。遅筋線維と速筋線維があるように、筋肉全体をパンプさせるに至ってない。
刺激を分けるのも一つの道だけど、合わせてやることはもっとすごい道だと思います。ただ、心が辛い。

合戸:腹筋は精神力。よく30回1セットで決めてる人がいるけど、それは頑張ればもっと50回、100回まで行ける。30回と決めてしまうことでそこで気持ちが切れてしまう。

自分も最初の頃は上がらなくなるくらい重たいものでやってた。10~15発に補助を加える感じ。それをやっていてもあまり腹筋は変わらなかった。

ある時、回数を500回と決めてやろうと思った。もちろん休みを挟みながらだけど、ベンチを降りずに500回やったら今までに感じたことがないパンプを感じて、そこで腹筋は回数をやらなければだめだと気づいた。

そうしたら腹筋もついてきたし、ウエストも太くなるかと思ったけど逆にキュッと締まってきた。それから重さと回数で追い込むようにした。

岡田:ベンチに足を引っ掛けた状態でやるので、腸腰筋や大腿直筋も酷使する。車に乗るにも一苦労しました。

合戸:それで足の根本のカットが深くなる。一石二鳥。

岡田:本当にすごいパンプですよ。皆さんもどこかで回数を決めてしまっている部分があるのではないかと思いますが、それを一度取っ払ってやってみるとすごい変化が起きるし、自分の限界をさらに先に伸ばせると思います。これから何十年もトレーニングしていくにあたって、到達する場所が全然違ってくる。

確かに腹筋はベンチプレスとかと違って、全身の筋肉を使えばあげることができることを考えると、やはりどこかで限界を決めてしまっているとも考えられます。

合戸:体はまだできるけど心が折れちゃったりとか。要は精神的なもの。いきなり500回でなくても、まずは100回、次は150回と段々増やしていく。

岡田:最初のうちは腹筋は精神だと聞いていて、実際にやってみたらよく分かる。
腹筋以外の種目、例えばアームカールでもあと一回できたなという部分が結構あって、それをしっかり追いこむことで一歩二歩先へ行けるようになる。
それを20年30年続けることで大きな差となる。ダブルスプリットでトレーニングをしていた場合には100年分くらいに相当する。

力をセーブしないで最初から10セット目のつもりで臨む

記事画像2
合戸:ベンチプレスを10セットやろうとしたときに、結構みんな次のセットのためにセーブしちゃう。それを考えちゃってる人は多いと思う。ここで出し切っちゃうと次に上がらなくなっちゃうとか。
気分的なものもあって、一番最後のセットだけ全力を出し切る、そういう人が多い気がする。自分は最初から10セット目のつもりで、次が上がらなくてもいいという気持ちでやる。

岡田:自分の中で、自分はできていると思っている人も多いと思います。自分もそう思っている方なんですけど。合戸さんのところに行って回数を決められると、本当にそれを終えるまで終わらない。それでもなんとか上がる。
火事場の馬鹿力的な部分がまだまだあるので、それをいつも出さないといけない。目指していかないとたどり着かない。

合戸:うちでトレーニングする時にベンチでドロップセットをやったんだけど、この回数行かないと終わらないよと、精神的にずっと負荷を与えていた。重りを落とすのも1.25kgずつ。だけど結局すごく上がる。それだけセーブしてたということです。今度は0.5kg刻みくらいずつにしようかな。

岡田:終わらないです。

合戸:自分は1.25kg落としただけでもすごく軽く感じる。そこまで追い込んだトレーニングをしてるので、1.25kgですら体は反応してくれる。
ドロップセットで両方で5kgとか10kgとか落としちゃう人もいるけど、それは落としすぎ。そこを頑張って、5kgを2.5kgとか1.25kgにして、体に覚えさせることが重要だと思う。

岡田:漸増負荷の法則で重量と回数に目が行きがちですが、毎回のトレーニングで数値を上げていって、一生伸びるかといえばそうでもない。その人間のポテンシャルとして200kgが限界だとしたら、それ以上重量を伸ばしていくことはできない。
ではどこを伸ばすかというと、質を上げていくしかない。そういうところにも漸増負荷はある。セット数ばかり伸びていく地獄に陥らないよう、見直していくべきところは多くあると思います。かっこいい体を作るということは結局、心の修行だということにたどり着きます。

脂肪を落とすことに関して

岡田:色々なやり方があって、辿りつき方もいくらでもあると思います。自分のやり方は基本的なものですが、色々な手札があったほうがマンネリも防ぎやすいし、プラトーになったときにも打破しやすいと思います。

愚直に一つの方法でずっと続ける人もいますが、自分は今回は有酸素運動で落とそうかと思います。毎年違う方法を取り入れて勉強しているので、自分としてはあまり一つに決めていないです。試して反応を見ていく。

何か一つの方法だけだと、減量が目的ではなくてその方法を守ることが目的になってしまう。目的が入れ替わってしまう、これは恐ろしいことです。

体重に関しては、体脂肪が多いときは体重が落ちていくのですが、20kgの体脂肪が落ちていくときと、残り2kgの体脂肪が落ちていくときは絶対にペースが違うということ。

もしも同じようなペースで体重が落ちてしまっているのならば、それは脂肪ではなくて筋肉も失ってしまっているので、体重だけを目安に考えていくのは当然危険です。他の指標も持っておく必要があります。

自分の場合は、体脂肪をつまむことを一つの指標にしています。へそ周りや肩と腕の境目と、ハムストリングス周辺を見て、カットが深くなっているかを見る。尻周辺は見えないのでつまんでいます。
それを見極めるための目も養わないといけない部分があります。トップビルダーの人の目は本当に厳しくて、そういう目を持たないと勝てません。除脂肪の限界は割と深いところにあると思うんです。
全日本選手権に出させてもらって思うことは、みんなおかしいくらいキレてる。自分で「完成した」と思う水準がすごく高い。

合戸:自分のを聞いてもあんまり参考にならないと思うけど、自分は体脂肪率とかは考えてなくて完全に見た目重視。まず目標体重を決めて、鏡で自分の体をみて判断する。
自分は何十年も69kgと決めているので、オフのときに
85kgまで、前年度よりも2kg増えていたとしてもコンテストでは69kgにする。筋肉量が増えていれば、同じ体重に戻したときにデカく見える。だからどれだけ体重が増えても69kgに戻す。

岡田:頑張ってオフに筋肉を増やしたから去年の仕上がり体重よりも重くなっていないとおかしいし、損した感じにもなる。そういうことを全然思わないで、体重よりもステージ上での見た目しか考えていないという超特殊な人種なんですが、それがどれだけ威力があるか。甘いプラス2kgより、厳しいマイナス2kgのが強い。

合戸:筋量がついている前提であれば、それのほうが大きく見える。

体重が落ちるとテンションも下がる

記事画像3
岡田:合戸さんは経験年数も長くて69kgという確固たる数字がありますが、若い人はなかなかその確固たる数字がまだ決まっていないこともあるので、ステージに上がるときにはこの数字でつまずきやすいと思います。

合戸:全日本に出てくるような選手はほぼ筋肉量も頭打ちになってきていて、それ以上増やすのがなかなか難しい。自分もどんどん伸びていければ越したことはないけど、扱う重量も止まってくる。最終的にどこを磨くかと言うと、筋肉の密度。筋密度のある69kgと筋密度のない69kgでは遥かに見た目が違う。

岡田:本当にこれが大事で、選手名簿を見ると身長と体重が競技力のように思えますが、70kg級だったら70kgくらいの人はあまり強くなくて、65kgくらいまで狂って絞った人が強い。
レベルの高い大会だと絞って70kgにしてきた選手もいますが、5kgくらいの差ならば絞りで負ける。
体重が下がるとテンションも下がるのですが、ステージに上る選手ならばそれはいいことだと思わないといけない。私なんか70kg切るとテンションガタ下がりですが、そういうルールなのでやるしかない。

合戸:自分はテンション上がってくる。

岡田:僕はまだその思考回路が出来ていません。ステージは体重計に乗らないという世界を細胞単位で理解している。

合戸:自分はそこからさらにサウナで4kgくらい落とす。66.5kgくらいまで水分を抜いてまた戻す。その時の戻り方は半端ではない。
あまり勧められないけど、結局、生死の境をさまよっている状態から復活したときがすごい。何だこの体は、というようになるのを一度味わっちゃうとやめられない。顔の皺とかもなくなって、耳鳴りもするけど気持ちはまだ大丈夫だなと。

岡田:完成したと思う基準がすごい。コンテストに出たことがある人しかわからないことや学べない事があって、その人にしかたどり着けないものがある。脂肪がなくなるのと同時に以下に筋肉を残すようなトレーニングをするか、最後の最後が分かれ目だと思います。

色々試して8~9割くらいは失敗するが、その1割2割の成功を積み重ねて今がある

岡田:私も体重という数字の呪縛から離脱することについに成功しました。体重は全く気にしない新たな方法に取り組んでいます。自分は割と真面目なので、減量のペースを結構守るんです。体重が落ちなければ食べなかったりして落として安堵する。
結局まだそのレベルで、体重が落ちないというストレスにまみれてカタボリックになりたくないんです。
摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えたら、体脂肪が減らざるを得ないくらいしっかり動いていけば体重が減ってなくても体脂肪は減っているはず、というように試しに進めてみています。

合戸:過去に色々と減量を経験して失敗と成功を繰り返してみて、その中で100%成功する方法はない。
20代後半から県大会に出始めてその度色々試しているけど、8~9割くらいは失敗する。だけどその1割2割の成功を積み重ねていくことで今がある。
今は減量に失敗しないという自信があって、この形になった。だけど誰もが真似できるものではなくて、生死の間を追い求めるくらいまで来てしまったけど、誰もが驚くような体を作ることが出来ている。もちろん、怪我との闘いではあるけど。

岡田:有酸素は自転車のイメージがあったんですがトレッドミルに変えたんですね。

合戸:そう。トレッドミルのほうがエアロバイクよりはるかにきつい。傾斜をつけて1時間くらいやるとものすごい絞れる。75kgくらいまでは食事で落とせるけど、そこからは有酸素を入れないと落ちない。食事は削りたくないので。あと、代謝を上げるためにプロテインの量も増やす。

岡田:私も坂道が一番落ちると思います。カロリーの消費や心拍数も違うし、トレーニングに使う筋肉へのダメージが少ない。自転車だと大腿部をメインに使いますが、逆に言えば足の絞りなら自転車が良いかもしれない。

合戸:昔、タンニングマシンにエアロバイクを入れて焼きながら漕いでた事がある。体重も落ちるし焼ける。最高。


続きは近日公開!
記事画像4