フィジーク・オンライン
  • トップ
  • フィットネス
  • NSCAジャパン S&Cカンファレンス2018講演レポート コンバットスポーツのためのストレングス&コンディショニング 潮田健志 #2

NSCAジャパン S&Cカンファレンス2018講演レポート コンバットスポーツのためのストレングス&コンディショニング 潮田健志 #2

この記事をシェアする

0
掲載日:2019.04.11
記事画像1
格闘技要素があるスポーツ(ラグビー、アメフトなど)ではコンバットセッションが行われている。
本講演ではコンバットセッションの導入、基礎、応用、実技を通して、1対1での組み勝つ技術、タックルやテイクダウンに繋げる技術やトレーニングを紹介。

コンバットセッションに必要な体力を養う、特別な器具を使用しないパートナー同士で行えるエクササイズやアニマルウォークなどのエクササイズを実施した。NSCAジャパン S&Cカンファレンス2018における講演をレポート!

講演:潮田 健志氏(NSCA-CPT, 認定検定員, G-kenトレーニング, 元早稲田大学ラグビー蹴球部S&Cコーチ, 元ラグビー日本代表コンバットセッション(アシスタント))

アシスタントコーチ:藤岡 裕士氏 立正大学コンバットコーチ,パーソナルトレーナー,全日本選抜レスリング大会3位

コンバットフィットネス

記事画像2
ベアーハグキャリー
密着しながら力を出し続け、クラッチのやり方を覚えていきます。
クラッチのやり方として指と指を絡めるように組み合わせる選手が多いのですが、これでは力が入りにくいし、力が加わると折れてしまう危険性がありますので、指を曲げてフック状に引っ掛けるようにするか、自分の手首を持つようにします。このほうが自由が利いて相手をひきつけやすくなります。
記事画像3
実際に現場で行うものでは、持ち上げられている側が動いたり暴れたりします。これでキャリーしている選手がブレなければしっかりと出来ています。
記事画像4
抱っこ背筋
正面に人を抱えてそのままグッドモーニングを行う感じです。
首や背筋の強化、タックルの姿勢作り、しゃがみこんだ低い状態からすばやく起き上がるための筋力や感覚を養います。目線は上、胸を張って可動域を大きく保つことを意識して行います。
実際は上になっている選手の頭がマットに着くくらいまで下げます。
記事画像5
カメ
先程、クマの動きをやりました。
その上に乗って負荷をかけて進んでいくというもので、より低い姿勢が強調できます。これも視線は前で背中をフラットに、そして全力で前へ進むことを意識します。
上の人はクラッチを組んで大きく揺さぶりをかけたりもします。

スパーリング(実践)

まず戦い続けること。一分間なら一分間攻め続けます。
そして自分がどう攻めて、何が失敗して何が成功したか、それらを通して課題を見つけます。

偶然できたのではなくなぜ出来たのかを把握し、再現性を高められるようにします。
そして実践に慣れること。やっていないとビビってしまうので慣れは必要です。

スパーリングのメニュー

膝タッチ
双差し
寝技レスリング
膝立ちレスリング
スタンドレスリング

選手の進み具合にもよりますが、早いところだと3週間ほどでスタンドレスリングの導入まで行きました。
今回は膝タッチとスタンドレスリングをご紹介します。


膝タッチ
構えのまま前に出て低い位置を攻め、仕掛けるタイミングを掴みます。
構えを見つけたりステップを使って間合いを取ることの習得も狙いです。プレッシャーを与え、構え、攻撃、フェイントを使い続けることも重要です。

構えのまま膝を触りに行きますが、そのまま突っ込んでしまうと頭がバッティングしてしまう事があるので、いきなり行かずに相手の動きや距離をよく見て動く事が大事です。
記事画像6
周りにも気をつけながら、10秒間で何回触れるかやってみましょう。多く触ったほうが勝ちです。

記事画像7
スタンドレスリング
今までの全てを応用します。自分の攻撃スタイルを確立し、戦う気持ちを植え付けます。
前に出て相手の動きをよく見つつ先手を取り、足を触らせないようにしつつ先に取りに行く。

やってみないとわからない部分が多くありますので、簡単にでも実際にやってみて頂ければ幸いです。