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果糖・ガラクトースの問題点【後編】

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掲載日:2018.04.05
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ここからが重要です。
「果糖」という名前だからといって果物だけが悪いわけではなく、むしろ「砂糖」や「果糖ブドウ糖液糖」などの糖類のほうが、はるかに果糖の摂取源として問題になるのです。バナナやメロン、イチゴ、パイナップルなど、100gあたりに含まれる果糖の量はせいぜい2g程度。しかしレモネードを100ml 飲むと、いきなり20gの果糖を摂取することになります。またケロッグのレーズンブランには100gあたり15gもの果糖が入っています。

なぜそうなるのか、これは「砂糖」がいけないのです。砂糖は「果糖+ブドウ糖」ですので、砂糖を摂ると果糖も一緒に摂ることになってしまうのです。もっといけないのが、「果糖ブドウ糖液糖」。これは砂糖より安価で、甘みが強いため、清涼飲料水に多く使われます。

ジュースをがぶ飲みしたりするのはNGです。
さらに果糖にはAGEsを作り出すという問題もありますが、詳しくは後述します。

「砂糖の摂り過ぎは身体に悪い」の真偽

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「砂糖の摂り過ぎは身体に悪い」、というのは既に一般的な認識といっても間違いではないでしょう。最近の調査でも、砂糖は糖尿病の一因となることが分かっています。(※7)またNature誌にも、砂糖の問題点(メタボの元凶となり、高血圧の原因となったり肝障害を引き起こしたりするなど)について研究者たちの意見がまとめられています。(※8)2017年に発行されたNatureのScientificReportでも、甘い食べ物や飲料からの砂糖摂取が多いと、精神障害の割合が23%高くなるとされています。

さらにMITのアレックス・シャウス教授によれば、子供たちを砂糖の消費量別に分けて調査したところ、砂糖消費量の一番高かった群は一番低い群に比べてIQが25%も低かったと報告しています。同様に、ブリストル大学の研究チームの報告では、甘いものやポテトチップスを食べていた幼児は、将来的に IQが低くなるとのこと。そして脂肪や砂糖を多く摂取していた3歳の子供は、健康的な食生活の子供に比べて5年後のIQが低くなっていたそうです。

ちなみにカリフォルニア大学Gomez Pinilla教授による実験ではラットに高果糖食を与え、6週間飼育した実験でも、IQの低下が認められたとのこと。ただし同時にオメガ3脂肪酸を与えると、そのダメージは避けられたそうです。これらの報告から考えて、大量の果糖や砂糖は避けるべきだということは、間違いないといえそうです。

なお他の単糖類としては、ガラクトースも問題となる可能性があります。体内でうまくグルコースに変換されれば良いのですが、うまくいかないとガラクトースは水晶体に溜まり、白内障の原因になる可能性があるとされています。1970年の報告では、ヨーグルトを与えられた若いラットは2~3ヶ月で白内障になっています。(※9)もちろんこれは超大量のヨーグルトなので現実的ではありませんが、研究者は「100%の割合でそうなった」と言っており、もっと少ない量なら絶対安全だとも言い切れません。
  • 山本 義徳(やまもと よしのり)
    1969年3月25日生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
    ◆著書
    ・体脂肪を減らして筋肉をつけるトレーニング(永岡書店)
    ・「腹」を鍛えると(辰巳出版)
    ・サプリメント百科事典(辰巳出版)
    ・かっこいいカラダ(ベースボール出版)
    など30冊以上

    ◆指導実績
    ・鹿島建設(アメフトXリーグ日本一となる)
    ・五洋建設(アメフトXリーグ昇格)
    ・ニコラス・ペタス(極真空手世界大会5位)
    ・ディーン元気(やり投げ、オリンピック日本代表)
    ・清水隆行(野球、セリーグ最多安打タイ記録)
    その他ダルビッシュ有(野球)、松坂大輔(野球)、皆川賢太郎(アルペンスキー)、CIMA(プロレス)などを指導。

  • アスリートのための最新栄養学(上)
    2017年9月9日初発行
    著者:山本 義徳


[ アスリートのための最新栄養学(上) ]

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