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エネルギー代謝に役立つ栄養<ビタミンB群>

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掲載日:2016.05.18


代謝のビタミンといえば、忘れてならないのが、ビタミンB群です。ビタミンB群には色々な種類があり、B1、B2、B3 (ピオチン)、B6、B12、葉酸などの名前を持っています。

生命活動の源であるエネルギー産生に欠かせないビタミンB群は、あらゆる種類の酵素の補酵素として相互に作用しているため、単体では効果を発揮しにくいです。

つまり、効果的にエネルギー代謝をするには、複合(コンプレックス)摂取が望ましいという事になります。詳しくは表を見て下さいね。




筋肉や脳を含む、体内全ての組織がエネルギーを使います。細胞が利用できるエネルギーの形をATP(アデノシン三リン酸)といいますが、これを作り出す材料がビタミンB群です。

ビタミンB群や酵素が充分にあると、乳酸がピルビン酸に代謝され、ATPを作り出します。ビタミンB群や酵素が不足すると、ブドウ糖がうまく代謝されずに不完全燃焼を起こします。

これが乳酸となって体内に蓄積します。疲労物質である乳酸は、疲労や筋肉痛、肩こりなどの原因になります。トレーニングをしていて、なかなか疲れが取れないとか、筋肉痛が激しい、という方はビタミンB群の不足を疑って下さい。



B群が不足する原因
①食品の精製、加工、保存によってB群の含有量が低下する
加工食品によって人類は便利な食生活を送る事が出来るようになりましたが、モノには反対の面がある事を知る、重要です。

②消費量の増加。慢性の炎症、感染症、悪性腫療、ストレス、甲状腺機能更新症、過度のアルコール摂取、妊娠、授乳、カフェイン飲料の過剰摂取、加齢、過食など何でもそうですが、“良い”と言うとそればっかり食べる方がいます。お酒、コーヒーなどでも過剰は禁物です。

③特定の薬物摂取によりビタミン吸収、作用が阻害される
例)経口避妊薬、L-ドーパ、ステロイド、制酸剤(胃薬など)、抗痙攣(けいれん)剤、抗がん剤など。
日本人は世界一胃薬の消費が多いと言われます。沢山食べて消化剤を飲む、なんて乱暴な使い方をしている人も見たことがあります。その前に出来る事があるのでは?

④静脈注射。高カロリー輸液を静脈注射する場合、糖の代謝を円滑に行うにはビタミンB群が必須であるため、消費量が増える。
元気な時に行うとドーピングとなる場合があります。でも体調不良で入院したら高カロリー輸液を点滴された、という経験はあると思います。
そんな時、ビタミンB群が不足する事を考える方は、実はとっても少ないのです。高カロリー輸液の中に入っていれば良いのに。でも、入っていないんです。だから、必ず別に摂る必要があります。

⑤抗生物質の長期服用
ビタミンB群は腸内細菌によって生合成されるが、抗生物質の長期服用によって腸内の細菌嚢が乱れ、ビタミンB2などの含有量が減少します。

年末の忘年会シーズンになると口内炎が治らない、なんて経験、ありませんか?簡単に言うと、ストレスが増えた時や、薬を飲んだ時、外食や飲み会が増えた時は、ビタミンB群の消費量が増えているので、摂取量を増やして下さい。

また、B群の働きには精神・神経症状に関与しているものがあり、慢性的なB群欠乏症が精神疾患と勘違いされ、強い抗精神病薬を飲んでいる方もいると聞きます。

うつ病や不眠症を疑う前に、B群(特にナイアシン)欠乏を疑ってみて下さい。

それから、糖質を代謝する方が、タン白質を代謝するよりビタミンB群を多く使います。お腹が空くと、つい糖質栄養(麺、パン、ご飯、お菓子、果物など)で補っている方は、ビタミンB群の慢性的な欠乏が起こりやすいです。

スポーツバーなどの軽食も、味を良くするために、意外に多くの糖質が入っています。食べてはいけない訳ではありませんが、B群欠乏には注意して下さいね。


  • 星 真理(ほし まり)
    栄養整合栄養医学協会認定 分子栄養医学管理士
    栄養学の専門家として老若男女を問わず、一般人からトップアスリートにいたるまで、あらゆるニーズにも対応した栄養指導/栄養セミナーを個人、競技チーム、学校、企業を対象に行っている。
    著書「アスリートのための分子栄養学」(体育とスポーツ出版社)

    分子栄養学(正式名称:分子整合栄養医学)
    Ortho-Molecular Nutrition and Medicine
    ノーベル賞を2つ受賞した米国人生化学者ライナス・ポーリング博士(1901〜1994年)が、栄養学と医学とを融合させて研究し、分子整合栄養医学として確立した栄養医学。

  • アスリートのための分子栄養学
    2014年3月31日初版1刷発行
    著者:星 真理
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社


[ アスリートのための分子栄養学 ]

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