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知っておきたい筋肉についての基礎知識③

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掲載日:2017.10.05
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知っておきたい筋肉についての基礎知識② はこちら

ポイント2-43.最大筋力向上のための要因
①神経系の機能的改善:同時に多くの筋繊維を動員する能力を養う

②筋肉の肥大:筋繊維の収縮力を高めるためには、筋繊維のサイズを増大させることが必要

③その他:効率のよい各部位の筋力を協調的に発揮する能力の改善

最大筋力を向上させるためには、まず、動作中に使用する筋肉内のより多くの筋繊維を同時に動員させることができるように神経系の機能を高める必要があります。

このためには、重い重量を用いて、集中して全力でトレーニングを行い、今まで動作中に働いていなかった筋繊維を運動に動員できるようにしていきます。

ただし、神経系の機能の改善にはおのずと限界が訪れるので、もう一つの方向性として、一本一本の筋繊維のサイズを太くして筋肥大させ、収縮力を強めることが必要となってきます。

スポーツ選手が大きな筋力を身につけるためには、筋力発揮の基盤としての一定レベルの筋肥大と、筋に命令を送る神経系の改善の両方の要素が必要であるといえます。

なお、外部に筋力を発揮する際には、一つの筋肉だけでなく、いくつもの複数の筋肉が使用されるため、筋出力を高めるためには、各部位の筋力を協調的に発揮する能力や、筋力を発揮しやすい効率的な動作を身につけることも重要な要素といえます。
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ポイント2-44.筋肉の持つ潜在的な能力も含めた能力の上限を生理的限界、通常の状態で実際に発揮できる筋肉の能力の上限を心理的限界という

筋肉に強い電気刺激を与えた時のように、その能力の最大限の収縮を行った場合には、筋肉や健自体が損傷を起こしてしまう危険性があります。
この様な危険を避けるための安全装置として、神経系が抑制の働きをしています。

筋肉の持つ潜在的な能力も含めた能力の上限を生理的限界、実際に発揮できる筋肉の能力の上限を心理的限界と呼んでいますが、一般的には、生理的限界を100%とすると、心理的限界は70%程度といわれています。

心理的限界は、「火事場の馬鹿力」のように極めて高い興奮状態になった時に高められるため、筋力やパワーの向上を目的としたウエイトトレーニングを行う場合には、できるだけ集中してテンションを高めた状態で、全力で動作を行うことが大切です。
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ポイント2-45.ある動作を行う際に、主力となる筋肉を主働筋、主働筋と一緒に補助的に働く筋肉を共働筋、主働筋と反対の動作を行う筋肉を拮抗筋という。また、ある動作を行う際に固定的に働く筋肉を固定筋という。

ウエイトトレーニングの動作中に、主力として働く筋肉を主働筋といいます。
また、動作中に補助的に働く筋肉を共働筋といいます。
共働筋は、主働筋ほどの力を発揮しませんが、主働筋の働きを助けたり、動作の微妙なコントロールなどに必要な筋肉です。

例えば、ベンチプレスの動作の際には、大胸筋が主働筋となり、三角筋や上腕三頭筋が共働筋として作用しています。

拮抗筋とは互いに反対の動きの働きをする筋肉の事で、肘を屈曲する働きを持つ上腕二頭筋に対して、肘を伸展させる働きを持つ上腕三頭筋は、互いに拮抗筋の関係ということになります。
上腕二頭筋が収縮する際には、拮抗筋である上腕三頭筋は反射的にリラックスしますが、このような働きを相反性神経支配と呼んでいます。

ある部位の動作を行う際にこれを支える作用をする筋肉のことを固定筋と呼んでいます。

例えば、立った状態で行うアームカールやプレス動作などのエクササイズでは、常に姿勢を保つことが必要となるため、腰背部の姿勢の維持に関わる脊柱起立筋群は固定筋ということになります。

ポイント2-46.筋収縮によって得られた力は、骨や関節を介して「てこ」として作用し、外部に発揮される

筋肉が収縮することによって得られた張力は、腱を介して骨に作用し、さらに関節が動くことによって、力として外部に発揮されます。

筋肉の骨への付着部(起始、停止)や骨格及び関節の仕組み、そしてこれらの「てこ」の作用を理解することは、ウエイトトレーニングのエクササイズの選択やフォームのチェックを行う上で非常に重要なことです。

「てこ」には、3つの種類があり、身体の部位によって「てこ」の種類が異なっています。(図2-25)。
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  • 競技スポーツのためのウエイトトレーニング2001年6月30日初版発行
    著者:有賀誠司
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社


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