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ダイエットで取り組むべき優先順位③ 食事回数・時間

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掲載日:2020.12.08
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フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー・横浜医療専門学校非常勤講師)
今回は「ダイエットで取り組むべき優先順位」の続きで「食事回数・時間」について紹介して行きます。

①食事回数

一日の食事回数に関しては様々なダイエット法があり、私も一日6食、一日1食と色んなパターンを試しました。
今回は「筋肉を残して脂肪だけを落とす」というテーマに基づき、身体を魅せるボデイビルやフイジーク競技選手が体脂肪を一桁まで落とす、食事の回数を増やす食事法を紹介します。

食事回数は、いわゆる朝・昼・晩の三食が基本とされてますが、その3食をダイエットメニューにして、間食として2食もしくは3食をプロテインや軽食で加えます。
「えー食事を増やすんですか?私食欲ないから2食で十分なんです」「食事の時間になってもお腹が空かないんです」と言う方がいますが、それはだいたい運動不足か1回の食事量が多過ぎです(^^;)

食事回数を増やす意義は、ダイエット中はカロリー摂取が低いので、身体は食事間隔が空いてしまうと筋肉を分解してエネルギーを作ろうとします。筋肉が減ると代謝が落ちてしまうので、それを食い止める為、こまめに栄養を送ってあげる必要があります。

②食事回数と血糖値の関係

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例えばこちらの図のように、1日1食の食事ですと、1回に1日の総カロリー1800kcalを摂ると、血糖値の急激な上昇が起こり、余って脂肪になる可能性もあります。
1日3食はまあまあ安定した血糖値になります。
1日6食の食事ですと、1回に摂るカロリーも400、200、400、200、400、200と少ないので、血糖値の上昇が起こりにくく、余って脂肪になりにくいです。
「やった、間食していいんだ!」とここでGI値の高い甘い物を頻繁に食べてしまうとそれは流石に太ります。あくまで一回の食事量を少なくしたダイエット食を回数多く食べます。

③食事誘発性熱産生について

また「食事誘発性熱産生」という、物を食べた時に身体が熱くなる反応も、食事回数が増えればその度に起きます。
タンパク質30% 脂肪4% 炭水化物6%も消化のエネルギーで使われます。
私が食事誘発性熱産生を体感したのは、冬のバイク移動で、あまりにもバイクが寒いので、バイクに乗る前に軽くゆで卵やチキンを食べて移動する事にしたら、食事誘発性熱産生の恩恵を受けて、寒さを克服できた上に、冬なのに体脂肪を低く保てました。冷え性の方には、身体を温める為に、タンパク質を間食することをお勧めします。

④少ない食事回数による増量食

逆に力士の方は一日2食制のスケジュールで、朝稽古をして、身体を大きくする為に、空腹で超高カロリー食を食べることによって、脂肪と筋肉をつけたりしますよね。
これは食事間隔が空くと、身体は次に来る食事を貯め込もうとする反応を狙った食事法です。
つまりは少ない食事回数で一度に沢山食べると、体脂肪にもなりやすいのです。
私もラガーマンの頃、ラグビー合宿を1ヶ月した時に、一日2食制の増量食を実践し、きつい練習や筋トレをしているのに、1ヶ月で4kg増えたことがあります。懐かしい100kg時代w

⑤1日5食の食事例

「6食なんてこんな食事のスケジュールは現実的に無理です!」そうですよね、職場でプロテインや軽食を頻繁に取れる環境は、私くらい筋肉キャラが確立して、周りに呆れられてないとなかなかない難しいですよね(^^;)w
では、6食が難しいなら、3食そして、5食にしましょう!

例 
 7時 朝食 
12時 昼食 
18時 プロテインOR軽食 
19時 トレーニング 
21時プロテイン 
22時 軽い夕食 

これなら3食は普通の時間に食べて、退社後のジムに行く前にプロテインを飲んでトレーニングして、トレーニング後にプロテインを飲むと、夕食の食事も軽くできますし、食事回数も5回摂取できて現実的なスケジュールになります。

⑥食事の時間

人間にはサーカディアンリズムという一日の身体の周期がありまして、昼間は交感神経が優位に活動して、夜は副交感神経が優位に活動します。
当然、昼間の交感神経が優位な時は身体の代謝もよく、沢山カロリーを消費するので、朝の時間帯に炭水化物を多めに取っても大丈夫です。逆に夜は副交感神経が優位になるので、エネルギーをセーブして食べたカロリーも蓄えるように働きます。
トレーニングをしない日はその日の炭水化物のカロリーを朝、昼、夜と夜に向かって少なめにするのがお勧めです。


①トレーニングOFFの日
朝4 昼4 夜2

そしてトレーニングをする日は、トレーニングの前後に炭水化物摂取を固めます。


②トレーニングをする日
朝2 昼4 夕方トレーニング 夜4

上記の理由としては、
①トレーニング前の炭水化物摂取は→トレーニングのエネルギー
②トレーニング後の炭水化物摂取は→トレーニングで枯渇したグリコーゲンタンクの補充に使われる

適度な量であれば、夜の炭水化物摂取でも余って体脂肪になることが少ないです。
そして前回も述べた甘い物、GI価が高い食品を食べることができるタイミングが、このトレーニング後になります!
トレーニングがハードであればある程、筋肉内のブドウ糖を枯渇させるので、その素早い回復、筋肉の成長の為にもGI価の高い食品を摂ることは重要です。
しかし、グリコーゲンタンクを溢れさせてしまうような過剰な糖分摂取は、余って体脂肪になるので駄目です。運動量にあった糖分摂取を心掛けてください。

まとめ

今回は「ダイエットで取り組むべき優先順位」の「食事回数・時間」について紹介しました。生活と食事タイミング・食事量が上手くコントロールできれば、減量、増量が楽に行なえます。意図せぬ体重増加があった時は、一日の食事スケジュールを見直すことをお勧めします。次回は「ビタミン・ミネラル・水」について紹介していきます。

筋トレのお得な8大メリット

  • 三橋 忠
    加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院 代表
    ファイン・ラボフィット パーソナルトレーナー
    大手スポーツクラブのチーフトレーナー・責任者を経験した後、パーソナルトレーニングスタジオ店長として4年間勤務し、整形外科・接骨院でもキャリアを積み、2011年に加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院を開業。パーソナルトレーニングで年間3500 セッションの指導を行う。

    <資格>
    ・厚生労働大臣認定柔道整復師
    ・加圧スペシャルインストラクター
    ・米国認定ストレングス&コンディショントレーナー(NESTA-PFT)
    ・キネシオテーピングトレーナー

    <競技実績>
    2008年ボディビルMr茨城 準優勝
    2008年ボディビルMr茨城70kg以下級 準優勝
    2009年ボディビルMr茨城70kg以下級 優勝