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マンスリーチャレンジ 頑張り期21日+回復期7日のトレーニングサイクル②

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掲載日:2019.03.18
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フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー・横浜医療専門学校非常勤講師)

前回は総論として「マンスリーチャレンジ頑張り期21日+回復期7日」の概要をお伝えしました。
今回は「回復期7日」についての説明をして行きます。
なぜ日にちも長い「頑張り期21日」が先なのではなく、「回復期7日」の説明が先かというと、それだけ頑張りに対するリカバリーの回復が、バイオリズム的にプログラムを考える上で重要だからです。

①回復期を知ろう

回復期は頑張り期に与えた負荷が高ければ高いほど、異化作用、同化作用のキャパシティを越え、細胞の回復に多くのエネルギーを使うので、外からの刺激に対して弱くなります。

その為、頑張り期に与えていた負荷を当たり前のように与え続けると体調は落ちます。
いわゆる、トレーニングしているのに風邪を引く時期がこの時期です。

他にもトレーニング重量が頭打ちになったり、競技でのタイムトライアルなども伸び悩んだりします。
「いつもより疲れやすい」「セット数がこなせない」「プレイの切れがない」などの肉体的体感、「トレーニングに行くのが億劫だ」「仕事や家庭の不安を感じる」「自分への自責心」などの精神的兆候も見えたりします。

こういったことが当てはまる時は、身体は休養を欲しているので、意識的に7日の回復期を設けて練習量を落とした方がいいです。

②回復の4つのステップ

疲労回復も諸説ありますが、今回はトレーニング後の疲労回復を主に4種類に分類します。

1,エネルギーレベルの回復(栄養摂取後、数時間)
2,ホルモンレベルの回復(24時間)
3,筋肉の収縮性タンパク質の回復(24時間~72時間)
4,神経系の回復(数日~10日)

1:エネルギーレベルの回復

ウエイトトレーニングを行うと、身体に蓄えたエネルギーで筋肉を活動させ、カロリーを消費します。
筋肉の直接のエネルギー源はATP、クレアチンリン酸、グリコーゲンです。(体脂肪も運動の強度と時間によって使われます)

これらはトレーニング後に休息し、バランスの良い食事を取ることによって数時間で回復します。
トレーニングレベルにもよりますが、単糖類、クレアチン、リボースなどのサプリメントは回復を早めます。

2:ホルモンレベルの回復

高い負荷のトレーニングを行うと、内分泌系も影響を受けます。
身体に良い働きをする成長ホルモンを始め、負荷に対応できる身体になるため、ホルモンをメッセンジャーとして各器官に働きかけます。

また、強度が高すぎる長時間の運動を行うと、コルチゾールという筋肉を分解するホルモンも出ます。
コルチゾールが出ると、筋肉へタンパク質の同化を促すテストステロンのレベルも低下します。こういったホルモンレベルの回復は24時間で回復すると言われてます。

ホルモンレベルの回復で重要なのは睡眠です。睡眠によって自律神経が安定し、内臓諸器官の働きも最適になります。短い睡眠時間でもサプリメントで睡眠の質を高めるのも良いです。

3:筋肉の収縮性タンパク質の回復

ウエイトトレーニングの刺激により、トレーニングをする→筋肉を破壊→超回復→修復→以前より強く大きい筋肉、という課程で筋肉が作られるます。

トレーニング内容にもよりますが、この回復は24時間~72時間と言われてます。特にトレーニング動作のネガティブ動作で筋肉は大きな負荷がかかるので、フォースドレップス法などのトレーニングを多く取り入れている方は、それに対する回復期間を長く考えたプログラムを組む必要があります。

そしてこの筋肉の収縮性タンパク質回復の過程は、①エネルギーレベルの回復、②ホルモンレベルの回復が行われないと遅くなります。
上述したように睡眠と栄養摂取が大事になってきます。

4:神経系の回復

神経系の回復が4つの疲労の中で最後に回復します。

神経系は脳からの指令を筋肉に伝えるので、大きいダメージで神経系が回復していないと筋出力も落ちます。

トレーニングの内容にもよりますが、目安としては数日、場合によっては10日以上かかる場合もあります。
特に大筋群を使うスクワット、デッドリフト、ベンチプレスでは、高重量になってくると神経系の回復に時間がかかるので、初心者のうちは数日置きにやっていたBIG3も、上級者になると各種目1週間は空け、筋肉部位も分けてトレーニングした方が効率がいいのはその為です。

回復期間を設けても、神経伝達物質の減少から来る疲労もあるので、ビタミンB群、アミノ酸のチロシン、BCAAなどを摂取するのも有効です。

この4つの回復の課程を踏まえると、頑張り期に負荷を与えた身体を十分に回復させる為には、回復期の7日は練習量を減らしてトレーニングプログラムを組むことが有効になります。

まとめ

今回は回復期の7日と回復の過程を中心に紹介しました。プロのスポーツ選手も毎日、毎週を全力でトレーニングしている訳ではなく、意識的に回復期間を設けて、次の負荷に対応できるようにコントロールしたプログラムを組んでます。

次回は具体的なプログラムを紹介して行きます。
  • 三橋 忠
    加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院 代表
    ファイン・ラボフィット パーソナルトレーナー
    大手スポーツクラブのチーフトレーナー・責任者を経験した後、パーソナルトレーニングスタジオ店長として4年間勤務し、整形外科・接骨院でもキャリアを積み、2011年に加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院を開業。パーソナルトレーニングで年間3500 セッションの指導を行う。

    <資格>
    ・厚生労働大臣認定柔道整復師
    ・加圧スペシャルインストラクター
    ・米国認定ストレングス&コンディショントレーナー(NESTA-PFT)
    ・キネシオテーピングトレーナー

    <競技実績>
    2008年ボディビルMr茨城 準優勝
    2008年ボディビルMr茨城70kg以下級 準優勝
    2009年ボディビルMr茨城70kg以下級 優勝