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JBBF アジア選手権選考大会 決勝リポート<フィットネスビキニ>

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掲載日:2015.09.16

念願のタイトルを獲得した三船選手


6月6日・7日に北九州で開催されるアジア大会は、1989年に鳥取で開催されて以来、実に26年ぶりの日本開催となる。26年前にはもちろんボディビルカテゴリーのみで、メンズフィジークやビキニが種目として加わっただけに大会のスケールも大幅にアップするものと思われる。

今回のアジア大会は本来8月に予定されていたが、中東諸国のラマダンの影響を鑑みたAFBF(アジア連盟)とIFBBの要求で急遽2ヵ月前倒しになった。

しかもこの発表があったのが昨年の年末ということで、そこからこの4月の選考大会に照準を合わせて、調整してきた選手には敬意を表すとともに、調整が間に合わなくて、日本代表の選考に漏れてしまった選手もその敢闘精神を称え、今後のコンテストでのリベンジに期待したい。

 

フィットネスビキニ<158cm以下級>


左から4位・矢野かずみ、2位・秋本明子、吉田進JBBF副会長、優勝・三船麻里子、3位・大里春香、5位・阿部咲子


フィットネスビキニ・ショートクラスは昨年オールジャパンの覇者・大里を中心に優勝争いが繰り広げられると予想されたが、残念ながら調整不足で3位に終わった。9月のオールジャパンでは調整万全で臨んでもらいたい。

5位・阿部も同様に調整不足は否めなかった。

4位・矢野は初めて見る選手だが、インストラクターだろうか?脚、特にカーフが非常に鍛えられている。反面上体が弱く感じてしまうが、ポーズがしっかりできるようになれば型ができるかもしれない。

2位・秋本はビキニ初参戦で、まさにセンセーショナルな印象を与えてくれた。完璧な調整と見事なプロポーション、そして型にはまったポーズ、髪型、表情…どれをとっても自分オリジナルといった感じで格好いい。ちょっと誉めすぎのように感じるかもしれないが、秋本を見て日本のビキニの未来が見えた気がした。

優勝は三船。大ベテランの選手で、他の選手と比較すると脚が鍛えられてきたことがよくわかる。ウエストから広背筋にかけての女性らしいラインは卓越したものがある。また場内を一気に明るくしてしまう笑顔は天性のものだろう。念願のタイトルを獲得した三船はアジア大会に選考された。

優勝 三船 麻里子(東京)


センセーショナルなデビューを飾った 2位 秋本 明子(神奈川)

 

優勝 三船 麻里子(東京)
2位 秋本 明子 (神奈川)
3位 大里 春香 (福岡)
4位 矢野 かずみ(東京)
5位 阿部 咲子 (宮城)

フィットネスビキニ<163cm以下級>


左から4位・五十嵐貴子、2位・荻山はるか、優勝・谷口ナオミ、3位・徳永佳恵


このクラスでは昨年、5月の大阪オープン、8月オールジャパン、10月日本グアム親善大会とすべてクラス優勝を果たした荻山はるかが大本命である。

しかし今回、予選の段階から何かがおかしい。昨年あれほど生き生きとポーズをとっていた荻山が、ぎこちない動きをしていた。聞くところによるとさらなる飛躍のために直前にポーズの改良をしたということ。新しいポーズがまだ自分のものになっていないのだろう。今回は残念ながら2位に甘んじた荻山だが、9月のオールジャパンではかならず調整万全で登場してくれるだろう。

4位・五十嵐はビキニ初参戦だったが、プロポーションが良いのでこの中に入っても引けをとっていない。経験を重ねて舞台慣れしてくれば、どんどん良くなっていくだろう。

3位・徳永は昨年オールジャパンの時は、正直印象が薄かったが、今回は完璧な調整でポーズもよかった。ミッドセクション、脚など、カラダだけ見たらこの中では最も良かった。全体にやや地味な印象を与えてしまうので、例えば、髪の色や化粧を少し変化させて、イメージを変えてみたらどうだろうか?

優勝は谷口。昨年オールジャパンで見せてくれた腹筋は印象的だったが、今回はそこまで完璧な調整ではなかったと思うが、とにかく雰囲気がいい。谷口の笑顔に審査員も心惹かれるのもよくわかる。

フィットネスビキニは鍛え上げられた女性らしいカラダが評価されるのが基本だが、このクラスのようにすべての選手が美しいカラダの場合、ちょっとした仕草や表情で順位が変動してしまうのは事実である。アジア大会には優勝の谷口が選出された。

優勝 谷口ナオミ(兵庫)


ひときわ光るミッドセクションからのVラインを披露した 3位 徳永 佳恵(神奈川)

 

優勝 谷口ナオミ (兵庫)
2位 荻山はるか (愛知)
3位 徳永 佳恵 (神奈川)
4位 五十嵐 貴子(東京)

フィットネスビキニ<163cm超級>


左から4位・鈴木光代、2位・椎名智香子、優勝・新井敬子、3位・丸山典子


このクラスの上位3名は結果的に昨年8月に開催されたオールジャパンの順位と全く同じであった。さらに上位2名に関しては、昨年8月のオールジャパンでは新井の勝ち。10月の日本グアム親善大会では椎名の勝ちときて、本大会で再び拮抗した戦いになると予想していた。

しかし今回に限っては新井がステージに登場した瞬間で勝負は決まってしまった。持ち前のプロポーションで理想的な仕上がり。水着の色やデザインもとてもよかった。そして何より他を寄せ付けない圧倒的なオーラで審査員の目を釘付けにした。

今回2位に甘んじた椎名だが、こちらもかなりの意気込みで臨んできて、調整も悪くはなかったと思うが、ポーズに迷いがあるのではないかと感じた。ダンスの先生なので、終始ダンス的な動きになっているところが少々気になったがポイントさえ押さえれば、それなりのポーズを取れるようになるだろう。

3位・丸山はボディフィットネスに何年も参戦してきた選手だが、昨年の段階では身体も動きもまだビキニに適応していなかったが、今回は万全な調整とは言い難いが、かなりのインプルーヴを果たし、完全にビキニにフィットしていた。上位2名も今回の丸山は驚異の存在だったのではないだろうか。順位には現れていないが、今後の可能性を引き出せたという点では大収穫だったと言える。

アジア大会には優勝の新井と2位の椎名が選出された。国際舞台でどう評価されるか楽しみなところだ。

優勝 新井 敬子(大阪)


筋量が増し、評価をググっと上げた 3位 丸山 典子(東京)

 

優勝 新井 敬子 (大阪)
2位 椎名 智香子 (千葉)
3位 丸山 典子 (東京)
4位 鈴木 光代 (宮城)


レポート :
本誌編集人・中島康晴
フィットネス&ボディメイク情報誌
[ PHYSIQUE MAGAZINE 006 ]

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