SPORTEC2023 現地レポート#2 サプリ・食品編
#2ではサプリや食品の展示を中心にレポートする。
オーダーメイドサプリメントサーバー、GRANDE。
BCAAを試飲。海外サプリのような尖った濃い味ではなく、薄い味と風味のついた水のようで爽やか。
こちらも同様。BCAAやEAAは味のマスキングのため強く濃い味が使われることが多いが、これらは特有の苦みや味の濃さがなく非常に飲みやすかった。
新日本プロレスとコラボして今年一月に発売されたばかりの新日本プロテイン。近年のプロテインはどれも美味しいが、こちらも例にもれずに 美味しい。プロレスファンがプロテインを飲み始めるきっかけになるかもしれない。ロゴが「新日本プロ」まで新日本プロレスと同じ書体になっている点にリスペクトとこだわりを感じる。
ゴールドジムのブースでは今秋発売のプロテインバーの試食があった。
ダブルベリーとカカオ風味。もちろん美味しい。基本的にゴールドジムのサプリは全部美味しい。
有限会社佐藤商店の「大豆とこんにゃくで作った新しい麺」。パンプレットには”減量中に食べれます”の表記。面白い食感がしそう。
長野県のマルマン株式会社。味噌などの発酵食品製造を得意とし商品を通じて地域活性化を図る。ビルダーの間ではコンテスト・大会前のカーボアップ向けの半生菓子「CARB UP!最中(もなか)」が有名だ。
どら焼きモチーフの新製品、FIT SAND。甘夏あんには果肉が入っている。
さらにはフィットサンド自体に栄養価の焼き印が入っている。これはわかりやすいし刻印の部分が焦げて美味しそう。甘夏あんのどら焼きを初めて食べたが甘すぎないほのかな酸味がありどこかの高級和菓子のような美味しさ。
QOLラボ。クオリティー、オリジナリティー、テクノロジーの3つの理念のもと「世界中の全ての女性のために」美と健康の追求を掲げる。
パッケージだけでなくブースもコスメ売り場のような華美な印象。
ホエイとカゼインとソイの三種類が含まれているプロテイン。美容的な観点以外にも、吸収時間の特性からトレーニングの前後にも良さそう。
リッチミルク味を試飲。
一般的な体作りに特化したプロテインとは少し味や感触が異なる。何が違うのかわからないが美容方面の味がする。近年では女性向けや美容方面にもプロテイン文化が浸透してきているように思うが、QOLラボはその先駆けである。
ケンプリア株式会社(日本薬品開発株式会社)のMAGMA。
コンディショニング&リカバリーを目的とした製品。粉末青汁をビルダー飲みする。溶けやすいが、良薬は口に苦し。あらゆる栄養素を取り込んだ感じがする。
ユニテックフーズ株式会社。ペクチンやゼラチンなど食品の食感に関わる原材料を大手食品メーカーに向けて長きにわたり供給している。
その特性や専門性を活かしてコラーゲンや各種美容成分を配合した製品が並ぶ。
パーソナルトレーニングジムTOTAL Workoutと冷凍食品の大手であるニチレイフーズがコラボした「アセロラ&チェリーのビタミンプロテイン」。
薄赤色からは想像の付かなかったみずみずしいアセロラ感。良い意味で酸味が強く、非常にさっぱりしている。
ニチレイフーズのアセロラ関連商品のマスコット、アセロラちゃん。誕生日は5月12日、血液型はビタミンC型。
乳製品の輸入取り扱い大手のラクトジャパン。鉄とラバーが支配するこの展示会においてスタバのようなブースは癒しスポットとなった。※実際にはスタバではないが普段ジムと自宅の往復のみの日々を過ごすビルダーにとってこういう雰囲気の表現にスタバ以外の語彙がない
「まるでブラック アイスコーヒープロテイン」の言葉通り本当にブラックコーヒーだった。スタバで出されてもそれがプロテインだと気づくことなく飲み続けるだろう
創業100年を超えるゼラチンやコラーゲンの専業メーカー、新田ゼラチン株式会社のランショット。「運動後のリカバリーケア」というコンセプトで城西大学男子駅伝部と共同開発した。新田ゼラチンが独自技術で製造したコラーゲンペプチド「Wellnex®」が配合され、アンチドーピング認証であるインフォームド・チョイスも取得している。
左:高プロテインショートブレッドと右:ランショット。高プロテインショートブレッドは厚いクッキーのようだが思いのほか硬く、頬張るとしばらく喋れなくなる。食べ応えがあって美味しかった。ランショットは薄味で運動後に疲れていても飲みやすい。
味の素のコンディショニングギョーザ。
コンディショニングギョーザとエナジーギョーザの二種類がある。
ブースでは二つの鍋が忙しくギョーザを焼いていた。
焼けた直後に一瞬でなくなるためギョーザの焼成が追いつかない。皮が非常にモチモチしている印象を受けた。
完全栄養食、CPIプロテイン。
思えば、プロテインは増えているが完全栄養食のものは多くない気がする。
癖のない薄味でとても美味しい。薄味系が流行っているのだろうか。
梅肉入りスポーツゼリー、サムライチャージ。 群馬県にある大利根漬社が古くから使われてきた梅の効果に着目しスポーツ飲料へ応用。梅はクエン酸を多く含み、酸っぱくて美味しい。
ピクノレーサー。BCAAをベースにフランス南西部の海岸で育つ海岸松から抽出されたピクノジェノールⓇを使用した顆粒。製造販売を担うのは小林製薬。インフォームドチョイスも取得済。袋を開けた時点では梅と松を足して割ったような漢方を思わせる植物系の香りがするが、飲んでみると香りから想像できないほど良い意味で薄味。
岐阜に代々続く米屋の生まれである虚弱体質だった現代表がドイツ、オーストリア、スイスと小麦がとれない寒い地域に滞在する中で精白できないオーツ麦やライ麦を食べ続けたことで非常に健康になり、カギは毎日の穀物由来の食物繊維にあることに気が付いたエピソードが面白い。
穀物由来の食物繊維を日本の食卓に普及することをミッションとし、普段捨てられてしまうが高い栄養がある穀物の皮を如何にして食べるか追及し続けている。
防災食やプラントベースの食事、天候に左右されない食料の確保等の研究にも力を入れている。個人的な話で恐縮だが肉が食べられない私としては非常に推したい。
大正製薬、リポビタンスポーツシリーズ。運動前やリカバリーなど目的により4種類に分かれている。インフォームドチョイス認証を受けている。
まさかの貝のアクセサリー、隣にはプロテイン。不思議な並びに話を伺った。
沖縄産ウコンの入った、がんじゅうプロテイン。もともとは沖縄で夜光貝のアクセサリーの作製と販売をしていたとのこと。「がんじゅう」とは沖縄方言で「頑丈」や「健康」という意味。がんじゅうプロテインは運動やスポーツから生まれたプロテインではなく健康に気をつけて夜光貝磨きを続けていた中で生まれた沖縄独特の新しいプロテイン。そのため他のプロテインとは異なり、「健康」や「頑丈」がコンセプトとなっている。
株式会社ビズイデアのProteina(プロテイーナ)。ホエイを使ったパスタやピザ、スイーツを販売している。
ホエイクッキー。もうすでにホエイと相性が良さそう。
美味しいことは言うまでもない。家で簡単に作れそうなのもまた良さそう。
株式会社神鋼環境ソリューションのユーグレナ配合ゼリーQuartet Care (カルテットケア)。特許取得株のEOD-1株にはユーグレナ(ミドリムシ)の生命力の源である「パラミロン」が70%以上と含まれ、リラックスやリカバリーに効果的とのこと。同社は上下水道やごみ焼却プラント等の環境事業を担い、水と微生物の研究により機能を見出した新種株を健康食品に応用。日本、米国、台湾、欧州、中国で特許を取得しており、インフォームドチョイスも取得。
回復系ゼリー。マスカット味で美味しい。
スポーツクラブ メガロスを運営する野村不動産ライフ&スポーツはプロテインコーヒーの出展。
コーヒー1杯を置き換えるだけで卵1個分のたんぱく質を手軽に補える。UCC上島珈琲株式会社と共同開発していることもあって味は完全にコーヒー。喫茶店で出されても気付かない。
海外サプリ通販、サプリンクス。1998年にハワイでサプリメント専門店を開店し、2008年に拠点をロサンゼルスに移動。
ドラゴンファーマのアイソフォーム。砂糖マルトデキストリン、ブドウ糖や添加アミノ酸を含んでいないのが特徴。
株式会社明治のプロテインブランド、ザバス。スポーツ店に行けば大体ある。
紙パックの飲みきりサイズはコンビニやスーパーでも見かける。
私も一番最初に買ったプロテインはザバスだった。当時のプロテインは飲むのが苦痛だったが、ここ20年で本当に美味しく飲みやすくなった。ザバスはその先駆けである。
奥選手いわく、当時の自衛隊の基地内ではサプリがこれしか売っておらず、とりあえず飲んだところその効果を実感。自衛隊を除隊した現在も通販で買って飲み続けており、これ1~2本でひと夏が越せるほどの威力があるとのこと。
「すごくオススメ。買ったらまず原液で飲んでみてほしい」と笑顔を携え爽やかに語ったが、本来は約30倍に希釈する超濃厚なクエン酸飲料の原液であることを承知の上、数滴程度に留めて自己責任でお試しください。
一方で老舗食品会社による高タンパク食品や代替食の参入や、大手製薬会社によるスポーツサプリメント分野への参入が目立った。特に製薬会社が製造するサプリメントはアンチドーピング認証であるインフォームドチョイスを取得している製品が多かった。
研究に基づき日々進化するサプリメント界隈はいずれも魅力的な製品が多く、トレーニーとしては自身の目的に合わせてサプリメントを適切に取捨選択する知識を求められるようにもなってきているように思う。ぜひ積極的に情報を仕入れて頂き、本レポートがその一助になれば幸いだ。
特別協力:ビッグファイブ所属 奥選手、米田選手