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【街ジム訪問】世界レベルのコーチ、選手に囲まれてトレーニング パワーハウス編

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掲載日:2017.03.30

筋トレの機材がいっぱい!ちょっと勇気はいるけれど・・・

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ここパワーハウスはパワーリフティングの世界では知らない人はいない、というほど名の知られたジムです。それはなぜ? 日本のパワーリフティングの先駆者的存在の吉田夫妻が経営するジム、というだけでなく優秀なトレーナーが在籍し、数多くの成績を残しているからなんです。

それはつまり、目的を持って通う人には成果を期待できるということ。そしてそれ以外にも長続きする理由がいろいろあるようです。

今回はオーナーであり、NPO法人日本パラ・パワーリフティング連盟の理事長もなさっている、吉田進さんにパワーハウスやパワーリフティングにかける思いを伺ってきました。
笑顔が優しくてとても気さくなオーナーの吉田進さん。実はJBBFの副会長さんでもあります。

笑顔が優しくてとても気さくなオーナーの吉田進さん。実はJBBFの副会長さんでもあります。

「パワーハウス ウェイトトレーニングクラブ」通称 パワーハウスは京王線飛田給駅から歩いて3分弱。1Fはガラス張りで、中にはバーベルや機材がずらりと並んでいます。ここにいきなり入るのって女性はちょっと勇気がいるかも。
“Power House”の文字があり、すぐ分かります。

“Power House”の文字があり、すぐ分かります。

中にはトレーナーもトレーニーもがっしりとした体つきの人がたくさん。

中にはトレーナーもトレーニーもがっしりとした体つきの人がたくさん。

トレーナーは怪我を克服し、今年7年ぶりに全日本チャンピオンに返り咲いた野田俊彦さん。

トレーナーは怪我を克服し、今年7年ぶりに全日本チャンピオンに返り咲いた野田俊彦さん。

お伺いしたのは平日のお昼過ぎでしたが、次々と会員の方がいらしてとても活気のあるジムです。ムキムキの人たちもいます。怖い人たちなのかな、とちょっと気後れがしそうですが、オーナーもトレーナーの方の対応も丁寧で、とっても親切。優しい。

必死にトレーニングをしている人たちも、他の人たちが困っていたり、補助を必要としていそうな気配をいち早く察知して、ヘルプしています。

お互いに励ましあったり、経験豊かな人はアドバイスをしたり、みんなが和気あいあいとした、フレンドリーな雰囲気がここにはあります。活気を感じるのは、そんなところも理由のようです。



勇気を出してドアを押すと、中はバリアフリーになっていて段差がありません。

入ってすぐには足を伸ばせるベンチ台もあり、障害者の方も思う存分トレーニングができる環境とのこと。

入り口で靴を履き替えてすぐ左手は受付のようなカウンターがあり、たくさんの機材とダンベルなどのスペースがあります。
脚が伸ばせるパラ・パワーリフティング用のベンチ台

脚が伸ばせるパラ・パワーリフティング用のベンチ台

そもそもパワーリフティングって? ウェイトリフティングとは違うの?!

そもそも無知な私は今回取材させていただく前はパワーリフティングとウェイトリフティングとの違いもわかっていませんでした。そもそもパワーリフティングとは?吉田さんが説明してくださいました。
一つ一つ丁寧に教えてくれる吉田オーナー

一つ一つ丁寧に教えてくれる吉田オーナー

■パワーリフティングという競技はどのようなもなのか教えてください。

パワーリフティングとは、スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種でそれぞれどのくらいの重さを持ち上げることができるかを合計して競う競技です。

体を鍛える基本のBig3と言われるもので、日本ではオリンピック種目になっていないのでトレーニングの一環として捉えられがちですね。

ウェイトリフティングの方が日本では知られていますが、今や海外ではウェイトリフティングよりもパワーリフティングの方が知られていて競技人口も多いんですよ。

吉田さんにとって、パワーリフティングの魅力とは

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■吉田さんはパワーリフティングのどのようなところに魅せられたのでしょう?

まず、劇的に体つきが変わる。社会人になって本格的にトレーニングを始めてから3ヶ月ほどで筋肉がついて、体重が10kg、腕も太さも5cmも大きくなりました。自分の体がみるみると変わっていくのは成果として感じやすいしとても楽しい。

それと、パワーリフティングを競技として捉えると、何 kgの重量を上げられるか、という数値がはっきりと見えるところに魅力を感じます。例えばサッカーや野球のようなゲームは相手と競い合う。時にはミスや相手のエラーといった予測のつかないところも勝負の決め手となるでしょう?それもまた面白いところかもしれないけれど、僕はそういうのがあまり好きじゃない。

パワーリフティングは自分があげる重量の数値が全て。そのために日々記録を上げるためにトレーニングを積む。そういう自分との戦いであるところですね。



■そもそもパワーリフティングとはどうやって出会ったのですか?

パワーリフティングと出会ったのは30年以上前ですね。70年代半ば。
学生の時は水泳部にいたんですよ。弱いチームでね。どうせやるなら強くなりたい。水泳部みんなで。

ところが、弱いチームだったので、こうすれば強くなるとか、教えてくれる人もいなければ目標とする先輩もいなかった。

そこで、自分で何の根拠もなかったんだけど直感で体を鍛えて筋肉を付ければパワーが出て早くなるんじゃないかと考えたんです。それで、同じ大学にパワーリフティングという名前ではなかったんだけどバーベルクラブというのがあって、冬の間の5ヶ月くらい、週1〜2回のペースでトレーニングをしたんです。そうしたらね、速くなったんですよ!!確実に短距離はね。長距離はバテちゃってダメだったけれど(笑)

それで自分はその後も学生の間、冬は筋力トレーニングをしたんです。見た目も変わってね、かなり身体の変化を実感できたんです。



■吉田さんが本格的にパワーリフティングにはまっていったのは?

社会人になってからですね。普通に大学を出て、新入社員として働いていたけれど、どうもそれだけでは物足りない。体を動かしたくてうずうずしてきたんです。学生時代にやっていた水泳も考えましたが、当時は気軽に通えるプール付きのスポーツクラブなんて見かけなかったし、温水プールもね。

そんな時、国分寺にあったあるジムはまだ日本では珍しいパワーリフティングを取り入れていたんです。パワーリフティングは比較的新しい競技で、私が始めた頃もほとんど日本でやっている人は少なかったのです。

パワーリフティングをやっていらした、通っていたスポーツクラブのオーナーと出会えたのはとてもラッキーでしたね。

3〜4年で日本のトップに、そして1980年のワールドに出場することほどになったんです。

世界との壁、世界と日本ではトレーニング方法も全然違った

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■海外の方法を最初に取り入れられたのも吉田さんと聞いています。

世界の壁はとても高かった。レベルが違いすぎるんです。とても歯が立たない。それはショックを受けました。

当時パワーリフティングはまだまだ知られていなかったので、世界のトップクラスの選手といえど、なかなかそれだけで食べていけるような世界ではありません。大会で、彼らは自分のトレーニング方法やパワーアップするためのコツなどを記したブックレットを会場で販売したりしていました。僕はそれらを片っ端から全て買って持ち帰りました。

トレーニングについてはいろいろなことを言う人がいますから、実際に自分に合うものは何なのか、手に入れたブックレットをもとに、すべて自分で実践して試したのです。

その後も私はとことん突き詰めるタイプですので、世の中にあるトレーニング方法は片端から、良いも悪いも考えず自分の身体で試してみったって感じです。トレーニングオタクですよね。

たぶんトレーニング方法の種類を私よりも多く試した人はいないんじゃないかな??ってぐらい自ら試しました。
もちろん、これ絶対に良くないトレーニングだと思ったものも全て試しました。案の定、怪我しましたよ(笑)

そして共通項を見出したり、多くを実践してわかったことは、今までの日本でやっていたやり方とは全く違うということ。

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■日本と世界のトレーニングはそんなに違ったのですか?

全然、全然違う!

今まではただひたすら重い重量を上げていました。それだと体も無理をするし、怪我も多くなります。

海外の選手たちはオンとオフでトレーニング方法を変えていてシーズンオフの間は負荷を下げてまず体を作ることに専念する。そして大会の2ヶ月前くらいから重い重量を上げて記録を伸ばしていくというやり方をやっていたのです。




文:Aya Wada




【街ジム訪問】 パワーハウス編

第1回:世界レベルのコーチ、選手に囲まれてトレーニング

第2回:60代、70代でも自己ベストを更新できる!「大人の部活」がコンセプト




今回取材にご協力頂いた パワーハウス ウェイトトレーニングクラブ の情報はこちら


パワーハウス HP Mega Power


■住所
東京都調布市飛田給1-28-7
(最寄り駅:京王線東飛田給駅、徒歩3分)
■TEL
042-444-5787
■メール
hisako@phouse.jp
■開館日
Weekday・Saturday 14:00~22:00
Sunday 13:00~18:00
*ただし大会開催日、年末12月30日~1月3日はお休み
■SNS
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日本パラ・パワーリフティング連盟 HP
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