年齢やレベル、競技に応じたトレーニング実施のポイント
掲載日:2018.02.08
1 )高校期や初心者の場合 ~一般的エクササイズを重点的に~
年齢やレベルに応じたスポーツ選手の筋力トレーニングの長期構想の例
専門的エクササイズの開始時期は、身長の伸びや骨の発育が落ち着き、高負荷を用いた筋力トレーニングが本格的に実施できるようになる高校入学後を目安にするとよいでしょう。ただし、高校期には、競技に必要な筋量や筋力を養成するととを主目的とした一般的エクササイズを重点的に行い、専門的エクササイズは無理のない範囲にとどめておきます。
高校スポーツ選手(球技種目)の一般的エクササイズの目標値の設定例。(表内の数値は最大挙上重量)
高校スポーツ選手が、専門的エクササイズを安全かつ効果的に実施するために必要な一般的エクササイズの筋力目標値は、男子の場合、ベンチプレスで体重の1.0倍、スクワットで体重の1.5倍程度を目安にするとよいでしょう。
大学や社会人期であっても、筋力トレーニングの経験がなく、これからトレーニングを開始する選手の場合には、高校期と同様に一般的エクササイズを重点的に行い、一定レベルの筋力をバランス良く養成しておくことが必要です。
大学や社会人期であっても、筋力トレーニングの経験がなく、これからトレーニングを開始する選手の場合には、高校期と同様に一般的エクササイズを重点的に行い、一定レベルの筋力をバランス良く養成しておくことが必要です。
2) 大学・社会人期の場合~専門的エクササイズに移行~
年齢やレベルに応じたエクササイズの配分 年齢や競技レベルが高くなるにつれて、トレー二ングプログラムにおける専門的工クササイズの割合を増やしていく
大学・社会人期には、高校期に養成した筋力基盤をもとにして、専門スポーツの特性や選手個人の特性に応じた専門的エクササイズを重視したプログラムへと移行し、さらなる競技パフォーマンスの向上を目指します。
大学・社会人期には、高校期に比べてパフォーマンス向上のペースがゆるやかになり、トレーナビリティー(トレーニングによって向上する可能性)も減退する傾向にあります。
そこで、専門的エクササイズの導入にあたっては、選手の特性や、現在の技術・戦術的課題、パフォーマンス向上の妨げになっている要因などについて十分に分析し、トレーニング課題に優先順位をつけることが必要となります。ベテラン選手の場合には、長年の経験に基づく独自の技術や競技スタイルについても配慮することが必要です。
大学・社会人期には、高校期に比べてパフォーマンス向上のペースがゆるやかになり、トレーナビリティー(トレーニングによって向上する可能性)も減退する傾向にあります。
そこで、専門的エクササイズの導入にあたっては、選手の特性や、現在の技術・戦術的課題、パフォーマンス向上の妨げになっている要因などについて十分に分析し、トレーニング課題に優先順位をつけることが必要となります。ベテラン選手の場合には、長年の経験に基づく独自の技術や競技スタイルについても配慮することが必要です。
3)競技に応じた実施ポイン卜 ~競技に必要とされる筋肉量や筋力を考慮する~
競技別の一般的エクササイズの指針と目標設定例
専門的エクササイズを効果的に実施するために必要な筋肉量や筋力は、競技種目によって異なります。
例えば、陸上長距離種目のような持久型競技の場合には、大きな筋肉量や最大筋力は必要としないため、比較的低めの筋力目標値をクリアすれば、専門的エクササイズを支障なく実施でき、一般的エクササイズは維持程度でも問題ありません。
一方、アメリカンフットボールのライン選手の場合には、非常に大きな筋肉量と最大筋力が必要とされるため、大学や社会人期になっても、さらなる筋肥大や最大筋力の向上を図るための一般的エクササイズを継続的に実施していく必要があります。柔道やレスリングのように体重制限のある競技の場合には、筋肉量は所属階級の体重上限の範囲内に抑えた上で、動作パワーを高めるトレーニングが必要となります。
また、同じ競技でもポジションによって要求される形態や体力が違うことに配慮することも必要です。例えば、ラグビーでは、スクラムの前方に位置するフォワードの選手の場合、バックスの選手に比べて、より多くの筋肉量や高い最大筋力が要求されます。
専門的エクササイズを導入するタイミングや内容を検討する際には、先述の表のように各競技に必要とされる筋肉量や筋力レベルを考慮することが必要です。
例えば、陸上長距離種目のような持久型競技の場合には、大きな筋肉量や最大筋力は必要としないため、比較的低めの筋力目標値をクリアすれば、専門的エクササイズを支障なく実施でき、一般的エクササイズは維持程度でも問題ありません。
一方、アメリカンフットボールのライン選手の場合には、非常に大きな筋肉量と最大筋力が必要とされるため、大学や社会人期になっても、さらなる筋肥大や最大筋力の向上を図るための一般的エクササイズを継続的に実施していく必要があります。柔道やレスリングのように体重制限のある競技の場合には、筋肉量は所属階級の体重上限の範囲内に抑えた上で、動作パワーを高めるトレーニングが必要となります。
また、同じ競技でもポジションによって要求される形態や体力が違うことに配慮することも必要です。例えば、ラグビーでは、スクラムの前方に位置するフォワードの選手の場合、バックスの選手に比べて、より多くの筋肉量や高い最大筋力が要求されます。
専門的エクササイズを導入するタイミングや内容を検討する際には、先述の表のように各競技に必要とされる筋肉量や筋力レベルを考慮することが必要です。
コラム:トップ選手のトレーニング法
成功したトップ選手のトレーニング法がテレビや雑誌で紹介されると、ジュニア選手がすぐに真似をしようとする傾向があります。
ほとんどの場合、トレー二ング効果は上がらず、無理なトレー二ングがたたってケガをし
てしまうとともあります。トップ選手のトレーニング法には、長い年月をかけて築き上げられた独自の技術や競技スタイルが色濃く反映されており、選手自身の体型や体力、考え方などキャラクターのすべてが凝縮されたものであるといえます。
このようなトレーニング法を、他の選手がそのまま真似をしても、十分なトレー二ング効果を期待することはできないのです。トップ選手のトレー二ング風景を見ることは、ジュ二ア選手にとって良い刺激となりますが、トレー二ング方法については、レベルや目的に応じて取捨選択したり、アレンジをしたりすることが必要なのです。
成功したトップ選手のトレーニング法がテレビや雑誌で紹介されると、ジュニア選手がすぐに真似をしようとする傾向があります。
ほとんどの場合、トレー二ング効果は上がらず、無理なトレー二ングがたたってケガをし
てしまうとともあります。トップ選手のトレーニング法には、長い年月をかけて築き上げられた独自の技術や競技スタイルが色濃く反映されており、選手自身の体型や体力、考え方などキャラクターのすべてが凝縮されたものであるといえます。
このようなトレーニング法を、他の選手がそのまま真似をしても、十分なトレー二ング効果を期待することはできないのです。トップ選手のトレー二ング風景を見ることは、ジュ二ア選手にとって良い刺激となりますが、トレー二ング方法については、レベルや目的に応じて取捨選択したり、アレンジをしたりすることが必要なのです。
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