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驚異の身体能力カポエィラのお兄さんカツオ 齊藤 和宏さんにインタビュー (2/2)

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掲載日:2015.06.05


Q.カポエィラには競技的な側面はないのですか?
暗黙の了解で勝ち負けはある場合もあるのですが、文化的なものを楽しむものです。

Q.何か大会があって競い合うというようなものではないのですね?
ブラジルに行くと一部では勝ち負けを決めるものがありますが、主流は今の形で、文化を楽しむというか文化を感じるというものです。

Q.先日、カポエィラを実際に拝見させていただきましたが、当たってしまうことはないのですか?
はい、当たります(笑)。上級者同士になると当て合いになったりすることもあります。避け方が甘かったりすると、当たります。円運動の中で動きをやっていくと当たらない箇所があるんです。かわしたり、いなしたりすることがテクニックになります。

Q.あの動きができるのは相当な上級者だけですよね?
そうですね。だいたい5年くらいやると、当てる、倒すとかそのようなことを学ぶようになります。それ以前は避けることをメインにしっかりと練習します。

Q.カポエィラの激しい動きは、カポエィラの練習に参加しているだけでできるようになるものですか?
そうですね。基本をしっかりやっていくと、だんだん応用が出来るようになります。最初は圧倒されるのですが、いつの間にか続けていくうちに、その動きができるようになっていきます。何事も基本を徹底的に習得すれば、それなりに技術は身につくと思います。

Q.しかし、身軽でないとできない動きですね?
はい。身軽にこしたことはないです。ただ、飛ぶのが得意な人や床の動きが得意な人がいて、それぞれ自分の得意分野で勝負できるので、それもカポエィラの良い所です。

Q.子供さんも一緒に練習しているんですね?
3歳くらいから始めた子が今中学生くらいになっているのですが、人の動きを良く見ていて、目で見たことがどんどん出来るようになっていきます。小さい頃からやっている子供たちはうらやましいですね。

Q.あのように集団で一つの事をやるというのは、教育的にも良いことですね?
はい、そのように思います。やることは盛りだくさんです。全身使うことだけでなく、歌も唄うし、言葉もしゃべるし、集団の中で規律を守ることにも繋がります。

Q.教室は週に何回くらいやられているのですか?
子供たちは多い子で週に3回、週1回の子が最も多いです。自分は場所を変えてほぼ毎日教えています。

Q.教室に来る生徒さんはどうやって来ることが多いのですか?
口コミが多いですが、メディアを見てとか僕たちがショーをやっているのを見てとか、いろいろなパターンです。夏になるとイベントがかなり増えて、毎年代々木公園でやっているブラジルフェスタというイベントにも参加しています。

Q.今は立場的にはカポエィラの先生ということになるのですね?
そうですね。立場的にはそのようになりますが。でも、自分もまだ修行の身ですので、カポエィラ・テンポの代表の下で修行をしながら教えているというのが実際です。その辺はやはり武道ですよね。師匠がいて、弟子がいるという関係です。そういう風にしないと、ある程度できるようになって、勝手に自分で教える人が出ると、規律が守れなくなるだけでなく、事故の危険もはらんできてしまいます。


カポエィラ・テンポ須田代表と


Q.その他、トレーニングはしていますか?
はい。やはり裸になることが多いので、プラスαでしています。カポエィラは全身運動ですが、最も筋肉がつかないのが、大胸筋です。背中とか他の部位はほとんど使っているのですが、大胸筋を使う動きはほとんどないので、ウェイトトレーニングで鍛えないといけません。カポエィラは熱くなると裸になりますので、やはり身体ができてないと…見せることも重要です。

Q.体重管理は大切ですね?
身軽なことはいいのですが、あまり軽すぎても、完全に当たり負けしてしまいますので、ある程度大きさも必要になってきます。

Q.どの部位の筋肉を主に使うのですか?
一番使うのが背中、そして腹筋も使います。あとはずっと止まらないステップなので何気に大腿部、臀部は使うことになります。特に低い動きをするときは、ウサギ跳びをずっとしているようなものなので、脚がパンパンになります。

Q.話は変わり、普段食事面で気をつけていることはありますか?
バランスの良い食事というのが前提なのですが、今はとにかく一日3,000kcalは摂らないと痩せてしまいます。あとは、内蔵が元気でなければ、何をとってもどうしようもないので、それを整えるために、ある程度、間隔を空けて胃を休ませる時間を作っています。

Q.食事の内容はどうですか?
肉はあまり食べないです。好きでないというのもありますし、重たいので胃に負担がかかってしまいます。

Q.いわゆる食が細いタイプなのですね?
いえ、一回の食事では特にご飯の量はかなり多めには摂ります。自分の体質上、動物性よりも植物性タンパクの方が身体に合うようです。植物性でも、大きくなる人は大きいので問題はないと思います。




Q.今後の目標などはありますか?
まず、自分が一人前の指導者になることが第一です。あとはずっとカラダのことを勉強してきたので、カラダに携わったことをやって行きたいです。最近、パーソナルトレーナーとして、マンツーマンでウェイトトレーニングの指導もさせていただいていますので、もっとスキルアップをしていきたいです。

Q.フィットネスクラブなどで、カポエィラの指導はされていないのですか?
はい、定期的にスタジオプログラムとして、新宿のティップネスさんで代表が指導されています。僕も半年間くらい中野のティップネスさんでクラスをもっていました。これから取り入れるスポーツクラブは増えるものと思います。カポエィラはいろいろな可能性を秘めているスポーツなのでこれからが楽しみです。

< Q.カポエィラもボディメイクもまだまだ伸びしろがあり、今後が楽しみですね?
はい。カポエィラで全身運動で鍛えることによって、動ける筋肉をつけることをめざし、ビッグ3中心のウェイトトレーニングで、大きな筋肉を付けることをめざし、今年もどこかのコンテストに出場して、自分の今のボディがどこまで通用するかを試したいと思います。


本日はありがとうございました。今後いっそうのご活躍を期待しています。
 


 
  • 齋藤 和宏(さいとう・かずひろ)
    身長:178cm、体重:67kg
    職業:カポエィラ指導員、パーソナルトレーナー
    趣味:トレーニングに関する本を読むこと
    特技:どこでもドラゴンフラッグ
    静岡県出身
    雑誌企画の腹筋選手権で優勝して以来、腹筋が自身の代名詞となっている。テーマパークショーに出演するなど、動ける、魅せる、筋肉を目指している。

  • CAPOEIRA TEMPO(カポエィラ・テンポ)

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