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アルコールと筋肉とダイエット②

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掲載日:2022.10.26
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フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー・横浜医療専門学校非常勤講師)

今回のテーマは「アルコールと筋肉とダイエット②」です。
前回のコラム「アルコールと筋肉とダイエット①」の続きの内容になります。
トレーニーの方でも、嗜好品として酒=アルコールを、飲んでいる方もいると思いますが、そのアルコールがどのように筋肉やダイエット&健康に影響するかを紹介します。

①アルコールの3つの種類

①アルコール、所謂お酒は大きく「蒸留酒」と「醸造酒」、「混成酒」の3つに分けることができますが、その中でも太りにくいのが蒸留酒とされています。
お酒の中でもウイスキーやブランデー、ウォッカ、焼酎といったものが蒸留酒に入りますので、ダイエット中はこのようなお酒を選ぶと良いです。

②醸造酒というのはワインや日本酒、ビールといったお酒です。これらのお酒はブドウや米、麦といった原料に酵母を加えてアルコール発酵させたもので、原料に含まれている糖質がしっかりと残っているのが特徴です。
糖質が高いためダイエット中にはお勧めできません。

③混成酒は蒸留酒や醸造酒に香料や糖、果実などを加えて作ったお酒。こちらも糖分を加えているため、ダイエットには不向きのお酒と言えるでしょう。梅酒やカシス、リキュールといったものが混成酒に入ります。

④蒸留酒が太りにくいといわれているのは、醸造酒や混成酒と違って糖質がゼロといっていいほど微量であるからです。蒸留酒は醸造酒を加熱して蒸発させ、その蒸気を冷やすことで液体にして作られたお酒です。
ウイスキーやブランデー、ウォッカ、焼酎など、アルコール度数はかなり高めではありますが、糖質がほとんどないためほかのお酒と違って太りにくいとされています。

お酒のカロリーは燃焼されやすいとはいえ過剰に摂取するのはNGです。ダイエット中にお酒を飲む場合は、カロリーの低いお酒を選ぶようにしましょう。

②ビール、カクテル、焼酎について

・ビール
ビールは糖質が高いのでダイエット中は避けたいものですが、どうしても飲みたい場合は糖質ゼロのものを選ぶのがお勧めです。
注意したいのが、糖類ゼロと糖質ゼロの違いです。糖類ゼロのものは糖類(砂糖やブドウ糖など)は含まれていないものの、糖アルコールや合成甘味料といったものが含まれていることがあります。

・カクテル
カクテルであれば、低カロリーのウォッカを使用したものを選んでみましょう。ジンジャーエールとライムジュースを加えたモスコミュールなどがお勧めです。
他にお勧めのカクテルがレッドアイです。ビールを使用しますがトマトジュースで割っているため、糖の吸収が緩やかになります。

・焼酎
糖質が少なく太りにくいお酒として知られている焼酎ですが、甘いジュースで割ってしまうとカロリーが高くなってしまいます。ウーロン茶やそば茶割など風味が楽しめるものや、カロリーを気にしなくて済むもので割って飲むようにしましょう。

③肝臓を守るタウリンを摂る

「タウリン1000mmg配合!」で有名なタウリンですが、タウリンはたんぱく質が分解される過程でできるアミノ酸に似た物質です。下記のような働きがあります。

①細胞を傷つける活性酸素を減らし脂肪肝を予防
②胆汁の分泌を促し、過剰なコレステロールを排出
③アミノ酸としてタンパク質の合成を改善

ですので肝機能を守り、タンパク質の合成を促し筋肉をつけます。
食品ではイカ、タコ、エビ、ハマグリ、シジミに多いです。

④胃腸を守るグルタミン

アルコールの過剰摂取は胃腸に負担がかかります。
胃や腸を保護するアミノ酸で最も有名なのはグルタミンです。グルタミンは胃潰瘍や胃炎の薬としても使われており、胃腸の優れた保護作用があります。
潰瘍になった部分の修復が目的で、細胞は懸命に分裂しようとします。細胞分裂や粘膜分泌のためにグルタミンの必要性が高まります。そのため、血流からのグルタミン供給量が不足しやすいと考えられています。
サプリメントとしてグルタミンを起床時5g、トレーニング後に5g摂る事をお勧めします。

⑤アルコール依存症を脱するには

アルコール依存性にならないまでも、習慣飲酒をしている人はアルコール依存性予備軍ですので下記の点を注意してアルコールと向き合うとアルコールを止めることができます。

①アルコールに対する知識を深める
②辞める事を宣言する
③禁酒生活を記録する

やはり有言実行と自身の行動モニタリング、そしてアルコールに対する知識が、1番の改善の原動力になります。

まとめ

アルコール摂取は筋肉作りに「百害あって一理なし」ですが、アルコールを飲む際の知識が深ければ飲み方の選択ができるので、ダイエット中でも太る事を回避できます。酔う時は計画的に酔いましょうw