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第2話 フィットネスの腰痛に悩むすべての人へ贈る~最先端!痛みをマネジメントするMSIの考え方~

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掲載日:2018.10.12
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ジムで起こるほとんどの腰痛は〇〇を前提としている

日本において腰痛の自覚症状のある者は多く、日本人の有訴者率の中で、男性では第1位(第2位は肩こり)、女性では第2位(第1位は肩こり)を占めます(平成28年国民生活基礎調査)。

腰痛といっても下肢症状を伴わない腰痛の場合は、その85%では病理解剖学的な診断を正確に行うことが困難とされており、これを「非特異的腰痛」といわれています¹⁾。

実際ほとんどの場合には腰のどこかに小さな損傷があってもその発生源を突き止めることが難しい場合が多いのです。

ですから前回の記事で説明したとおり発生源だけに依存しないMSIの考え方に基づく腰痛へのアプローチが必要となってきます。

一口に腰痛と言っても脊椎由来、神経由来、内臓由来、血管由来、心因性など多くの発生源がありますが、ジム内で起こる腰痛は『力学的負荷』によって起こる腰痛がほとんどでしょう。この力学的負荷(圧縮、牽引、剪断ストレスなど)を前提としているので、それがいかに体へ影響を及ぼしているのかをしっかり考えていけばいいということになります。
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腰痛と股関節との奥深い関係性

みなさんご存知の通り腰椎は、胸椎と股関節の間に位置し特に股関節の影響を受けやすい関節です。腰痛の方を診させて頂くときには絶対に股関節の状態を確認しないといけません。それくらい股関節と腰椎には深い関係性があるのです。

では具体的に簡潔にお話ししていきます。

この図をご覧ください。
記事画像3
これは腰椎と股関節のモデルです。立っている状態から前屈する動き(デッドリフトの開始の姿勢)を想像してください。

もし股関節よりも腰椎が柔軟である場合には前屈するとどういう順序で屈曲(曲がって)するのでしょうか?

身体の動きはいつでも物理的な法則に則って柔軟で柔らかい抵抗の少ないところから起こりますよね。

そうです図で示してある通り腰椎が先に屈曲してきます。

では逆に腰椎よりも股関節が柔軟である場合には前屈するとどうでしょうか?
記事画像4
そうですね!股関節が先に屈曲し骨盤が前傾してきます。

ではこの柔軟性の異なる2つのタイプの人間がいる場合にこの前屈動作を反復、ずっとその姿勢を保持させるとどちらの腰椎に負担がかかりやすいでしょうか?

屈曲している腰椎?それとも平坦な腰椎?
記事画像5
そうです、屈曲している腰椎の方に負荷がかかりやすいのがわかると思います。
こういう運動パターンの腰痛の方は日本人の特に背の高い男性には多いタイプなのですが、『腰椎屈曲症候群』とMSIでは言われます。

腰椎屈曲症候群の方は、腰椎が股関節よりも屈曲しやすいという特徴を持ちます。その理由は関節の柔軟性の違いや構造上の問題、筋肉の柔軟性の違いなど様々なのですが、ここでポイントなのは『相対的な柔軟性の違い』ということです。

いわゆる腰椎が屈曲しやすい方は股関節が屈曲しにくいという特徴からタイトなハムストリングスが股関節屈曲を邪魔して腰椎が屈曲しているという方が想像しやすいと思います。しかしハムストリングスが硬くなくても、短くなくても腰椎は屈曲することもあるということだけは覚えておいてください。

タイトだからといって必死にストレッチするよりも効果的な方法があるのです。
少し長くなってしまったので今回はこのへんで終わりにしようと思います。

次回は腰椎屈曲症候群(腰椎が屈曲しやすくて痛い)の方の、実際の臨床現場での対処法などについてお話しようと思います。

もしこのコラムが少しでもお役にたてれば近くの方へも紹介して頂けると幸いです。

1) Deyo RA,Weinstein JN:Low back pain.N Engl J Med 344(5):363-370.2001
  • 興津 佑亮(おきつ ゆうすけ)
    【所属】
    西淀病院、NexusMotion大阪、MovementSystemLab
    【経歴】
     2007年~現在まで西淀病院 リハビリテーション科にて勤務。急性期から回復期、在宅で整形外科、中枢神経系疾患と様々な臨床現場での経験あり。入職当初より環境に恵まれPNFの学習も続けており。現在はMSIアプローチとPNF等を利用して患者の治療へ応用して実践している。全国でMSIアプローチ講習会を講師、アシスタントとしても活動している。
    【認定資格等】
    ・理学療法士
    ・IPNFA 認定 PNF Basic course 1+2 修了
    ・IPNFA 認定 PNF Advanced course 3 修了
    ・Diagnosis And Treatment Of Movement System Syndromes Introduction to Concepts and Applications.(導入編コースを現地で修了)
    ・Diagnosis And Treatment Of Movement System Syndromes Upper Quarter Advanced Applications.(応用編上肢コースを現地で修了)


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