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第3話 フィットネスの腰痛に悩むすべての人へ贈る~最先端!痛みをマネジメントするMSIの考え方~

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掲載日:2018.11.01
記事画像1

生活動作のすべての場面での修正が必要

前回のコラムでは股関節と腰椎の関係性について少し触れました。その中で腰椎が屈曲(曲がる)するメカニズムについて図を用いて説明させていただきました。
まだ見ていない方はコチラをご覧ください。
この腰椎が股関節よりも動きやすくなる理由を相対的柔軟性(Relative Flexibility)という考えを用いて説明したいと思います。
記事画像2
相対的柔軟性とは、簡単に言うと『柔軟性の違い』です。関節間はもちろん筋肉間でも柔軟性の違いがあります。

例えば腰の背筋群(黄色)とハムストリングス(緑)を連結したひとつのゴムとして考えます。背筋群は非常に柔軟で、ハムストリングスが硬い場合には前屈した場合には背筋群が伸びやすい為それに付随して腰椎が先に屈曲してしまう可能性があります。

この柔軟性の違いが問題で起こっている腰椎の屈曲の動きやすさは、決してハムストリングスをストレッチするだけでは解決できません。

問題は『長さ』ではなく『硬さ』なのです!

『長さ』の問題はストレッチングの対象となります。しかし『硬さ』の問題はストレッチでは解決できません。

筋の『硬さ』とは?

良く誤解されがちなのが『硬さ』に対する考え方です。みなさんは硬いというとどういうイメージがあるでしょうか?

MSIでは『硬さ』をこう定義しています。
→筋肉を伸ばした際に発生する張力

うん、難しいですよね。

簡単に説明します。

ゴムを伸ばした時に感じる抵抗感とでも言うとわかりやすいかもしれません。

この『硬さ』は筋のボリュームに比例しています。並列的に筋が太ければ太いほど「硬い筋」ということになります。

話を少し戻しますが、硬さの違いが腰部の背筋群 < ハムストリングス(腰部の背筋群がハムストリングスよりも柔軟である)このような場合には腰椎が屈曲しやすくなると説明しましたがこのような場合の適切な対処法はどうすればいいでしょうか?

そうです、背筋群の硬さを増すことで腰部の背筋群=ハムストリングスへ近づけていくことで相対的な硬さの違いを整えていくことが重要となります。
記事画像3
このように座った姿勢から腰部背筋群を収縮し腰椎の前弯を維持した状態(骨盤を立てたままのイメージ)で身体を前に倒していきます。
そうすることで腰部の背筋群の硬さを増す事とハムストリングスのストレッチを同時に行うことが出来ます。

デッドリフトなどでも軽く膝を曲げて腰椎の前弯(自然に反った状態)を維持したまま開始位置まで体を前へかがめましょう。
もし前屈した際に腰椎がすでに屈曲してしまう場合には股関節の可動性も考慮してトップサイドデッドリフトからスタートして徐々にバーを下げていくことも大切かもしれません。

このように腰椎が屈曲しやすい人というのは、この腰椎が反った姿勢で股関節を曲げるという運動のコントロールが非常に苦手です。
日常生活の様々な場面でも元々の悪い運動のパターンが出てきます。

良い運動のパターンを体へ定着させるためには、トレーニングの場面だけではなく仕事、生活場面でもその運動のパターンを実践してください。

まとめ


①痛みの原因となる動きの問題を紐解くには『硬さ』という概念が重要
②『硬さ』の違いは主に硬くない筋を硬くすることが重要
③運動パターンを変えるには生活すべての場面での修正が必要


次回はその他の症候群の特徴も説明したいのですが、みなさんに知って頂きたい股関節の構造についてお話したいと思います。股関節はみなさんの顔がそれぞれ違うのと同じくらいバリエーションが豊かなのでとても重要です。

もし解剖学、理学療法、運動学、MSIについてのことなど知りたい方はブログやツイッターでも少しずつ発信していますので繋がって頂けると幸いです。

では次回もお会いしましょう。
  • 興津 佑亮(おきつ ゆうすけ)
    【所属】
    西淀病院、NexusMotion大阪、MovementSystemLab
    【経歴】
     2007年~現在まで西淀病院 リハビリテーション科にて勤務。急性期から回復期、在宅で整形外科、中枢神経系疾患と様々な臨床現場での経験あり。入職当初より環境に恵まれPNFの学習も続けており。現在はMSIアプローチとPNF等を利用して患者の治療へ応用して実践している。全国でMSIアプローチ講習会を講師、アシスタントとしても活動している。
    【認定資格等】
    ・理学療法士
    ・IPNFA 認定 PNF Basic course 1+2 修了
    ・IPNFA 認定 PNF Advanced course 3 修了
    ・Diagnosis And Treatment Of Movement System Syndromes Introduction to Concepts and Applications.(導入編コースを現地で修了)
    ・Diagnosis And Treatment Of Movement System Syndromes Upper Quarter Advanced Applications.(応用編上肢コースを現地で修了)


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