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Squat & Balance 前脛骨筋の張りの原因を知ることは動きを理解すること

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掲載日:2019.01.09
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スクワットで前脛骨筋が張る理由をバランスから紐解く!?

いわゆる筋の張り感とは、持続的な筋の収縮状態があったことと捉えることが出来ます。どちらかといえばネガティブな印象ですね。

前脛骨筋は、脛骨の近位端から第一中足骨底および内側楔状骨に付着しています。この筋が収縮すると背屈という動きが起こります。背屈とは、足部が脛骨の近づくことであり、足部が固定されていれば脛骨が足部に近づく運動を言います。

なぜ前脛骨筋が収縮するのかを理解するためには、実際にそのような場面を再現することが重要です。では皆さん立ってみてください!

真っ直ぐ立った状態では基本的には重心は仙骨の少し前方なので、重心線は足関節の少し前方を通り足底に落ちます。その位置では腹部も背部もバランス良く収縮している状態です。そこから体を後ろに傾けるとどうでしょうか?背屈筋が優位に働きつま先が浮いてくるのがわかると思います。
これは体がこれまでの発達によって得たバランスを保持するための反応です。

これが実はスクワット時の前脛骨筋の張りと関連しています。なんらかの理由によって実はスクワットが後方重心化してしまうことの代償(反応)として前脛骨筋が働いてしまっているかもしれません。
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バランスを理解すればスクワットを理解出来るかもしれない

バランスと言ってもその意味や捉え方は様々で、定義も多様です。ここでいうバランスとは、「運動の拡がりを体の反応や戦略で制御すること」とします。簡単に言うと転倒しないための反応と言うとわかりやすいかもしれません。

バランスには主に3つの戦略があります。

⑴カウンターアクティビティ
⑵カウンタームーブメント
⑶カウンターウェイト
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⑴カウンターアクティビティとは?
腕を前方に出した時に重心が前方へ移動するのを背面の筋群で制御する反応です。どちらかと言うと静的な姿勢の制御となります。

⑵カウンタームーブメントとは?
さらに前方へ手を伸ばすとカウンターアクティビティだけでは制御できないので、体のパーツを前後左右移動することにより重心を制御する反応です。ここでは上半身が前方へ、骨盤帯が後方へ移動することでさらにリーチする範囲を広げることが出来るのです。

⑶カウンターウェイトとは?
さらにさらに手を伸ばすと最終的には反対の手や足を使ってやじろべえのように重みの釣り合いをとって姿勢制御します。届きそうで届かない場合にはこのような戦略を人間は自然にとっています。これ以降はステッピングと言って支持基底面を変更する戦略となりますが、スクワットでのバランスとは⑴⇆⑵が中心と言えます。

バランスを考えるには限りなくシンプルに考える

では実際にスクワットでの前後のバランスを考えていきましょう。
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まず前後のバランスの原則は、

前傾→前方重心
後傾→後方重心

と言うことは後方重心化する理由としては

①体幹の前傾不十分→股関節が屈曲不十分
②下腿の前傾不十分→足関節が背屈不十分

であることが考えられます。
これらの運動が不十分となることで後方重心化してバランスの反応として背屈筋である前脛骨筋や足趾の伸展筋群が持続的に働いていたのではないかと考えられます。
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この股関節の屈曲と足関節の背屈が不足する理由は可動性の問題や筋力の不均衡の問題、単純にフォームの問題とそれぞれ違うので一概にも全て可動性だけが不足していると言うことではありません。
あなたがスクワットを行う目的にもよりますが、おそらく多数の筋トレ愛好家の方はオーソドックスなフォームを知った上で型にはめすぎないことが大切です。

スクワット動作中の身体の違和感をしっかり感じ取りながら、なぜバーを担ぐ位置が変わると効く場所が変わるのか、戦略を変えないといけないのかなど頭を使ってあなたにとって良いフォームを見つけることが何よりも大切です。

違和感のある方は、まずはバーだけで痛みや違和感がないフォームを獲得することを目標にしてください。バーのみでも違和感のある方は、バーなしで痛みや違和感がないフォームを獲得することが目標です。

現在Twitter(physioyusuke@筋トレ怪我ゼロプロジェクト)にてショートコラムを配信しています。筋トレで出会う痛みや怪我の問題を皆さんが少しでも解決できるように発信していますのでフォローよろしくお願いします。
  • 興津 佑亮(おきつ ゆうすけ)
    【所属】
    西淀病院、NexusMotion大阪、MovementSystemLab
    【経歴】
     2007年~現在まで西淀病院 リハビリテーション科にて勤務。急性期から回復期、在宅で整形外科、中枢神経系疾患と様々な臨床現場での経験あり。入職当初より環境に恵まれPNFの学習も続けており。現在はMSIアプローチとPNF等を利用して患者の治療へ応用して実践している。全国でMSIアプローチ講習会を講師、アシスタントとしても活動している。
    【認定資格等】
    ・理学療法士
    ・IPNFA 認定 PNF Basic course 1+2 修了
    ・IPNFA 認定 PNF Advanced course 3 修了
    ・Diagnosis And Treatment Of Movement System Syndromes Introduction to Concepts and Applications.(導入編コースを現地で修了)
    ・Diagnosis And Treatment Of Movement System Syndromes Upper Quarter Advanced Applications.(応用編上肢コースを現地で修了)


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