最近注目されている遺伝子検査(DNA検査)ってどうなの?
掲載日:2015.06.05
トレーニングはしているけど思うような体づくりができず悩んでいるあなた。遺伝子検査を受けてみませんか。遺伝子検査であなたが生まれながらに持っている体質を調べ、それに基づきあなただけに合う体づくりメニューを作成してもらえば、みるみるあなたの体は変わっていく。その遺伝子検査を採り入れて、効果を上げているフィットネスクラブがある。エニタイムフィットネスセンター日本橋馬喰町店である。
(左)エニタイムフィットネスセンター日本橋馬喰町店松本マネージャー
(右)DNAヘルスコンサルタント藤田祐子さん
エニタイムは世界で2500店舗以上を展開しているアメリカナンバーワンのフィットネスクラブ。現在日本には56店舗あるが、遺伝子検査を採り入れているのは、ここ日本橋馬喰町店のみという。
日本橋馬喰町店が遺伝子検査を採り入れた体づくりをするきっかけになったのは、藤田裕子さんの存在が大きかった。ここのオープンと同時にパーソナルトレーナーとなった藤田さんが、DNAヘルスコンサルタント、栄養アドバイザーという資格を持っていたからである。ちなみにDNAケアヘルスケアコンサルタントとは、遺伝子と食に関するスペシャリストで、その人の体質に合ったアドバイスで健康な生活を送るための手助けをする人。
マネージャーの松本圭介さんは「準備期間などもあって、会員の皆様にご紹介しはじめたのはここ最近。栄養士の資格を持つトレーナーの方はおられますが栄養のバランスを考えた食事メニューを提案するだけで、相手の方の体質を考えていないケースが多い。しかし藤田さんは、栄養学的なものに遺伝子的なものをプラスした、相手の身になった提案ができる。それが強みだと思います」
あなたは体質に合った食生活をしていますか
遺伝子栄養学分析プログラムは、オンラインで管理されている
藤田さんは一流アスリートのサポートしてきたこと、フィギュア選手として、江崎グリコパワープロダクション勤務などの経験を活かした、体に無理のない効率的な体づくりはできないものかと以前から思案していたという。そうしたとき出会ったのが遺伝子検査。いろいろと試した結果、ゲノフを採用するに至った。ゲノフの遺伝子栄養分析プログラム実践方法は次のように行なわれる。
検査方法は綿棒のようなものを口の中へ入れて口腔粘膜を採取するだけなので、痛くも痒くもない。2〜3週間で検査結果が判明し、それに基づいたカウンセリングが行なわれる。料金は検査内容にもよるが、料金は2万円(カウンセリング込み)からという。
その検査の結果、ご飯で太りやすい、油で太りやすい、筋肉がつきにくいなどどのタイプに属しているか分かり、さらに細かく分析していくと食欲を止められるものがあるかないか、糖分を吸収するスピードの遅速、脂肪を燃焼させる働きに問題はないかなども分かるという。また、一般的に体によいと言われる食べ物を食べているのに体調を崩す人がいる。それも遺伝子検査によって体質的に合わない物を食べているため、消化不良を起こすということが分かり、食生活を見直すことにつながっていく。
検査結果と食事記録とカウンセリングから栄養管理士があなたに合う栄養素を分析。そして個人個人に最適な食事メニュー、レシピ、食事方法、運動方法などの情報が提供され、効果的なダイエットによる体質改善や生活習慣病の予防などに役立たせられるのである。情報の伝達や管理はインターネットを利用して行なわれる。
この遺伝子栄養情報に基づいたアドバイスは、通りいっぺんとうではなく相手の目線に立ったもの。遺伝子栄養学のプロと、食のプロがコラボする現代にマッチした新しいヘルスケアサービスといえる。
体質に応じた食べ合わせをしないと効果がでない
取材に協力してくれた藤田裕子さん、松本圭介マネージャー、鹿又智成選手
ではこのジムの会員である、プロ格闘家・鹿又智成さんの事例を紹介することにしよう。30代半ばの彼から試合前に貧血になったり、思うように体重が落ちず本来の力を発揮できないという相談を受けた藤田さんは、次のような対応をとった。
「彼の食生活の中身を確認すると、ありがちな炭水化物を抜いてささ身とブロッコリーという定番メニューでした。遺伝子検査の結果、その食生活は彼にとって有益ではなく、さらに体を大きくしようと無理に食べていたこともあって内臓疾患も起こしていて、もともと胃腸の弱い体質だったことも分かりました。
そこで『あなたは試合体重に落とすのが目的なの?それともリングでパフォーマンを上げたいの?どっちなの?』と聞いた。それでハッとしたみたい。体重を落とすことに捉われていたようです。炭水化物を摂るように勧め、玄米、鶏の胸肉ではなく、赤身の肉や魚などの消化の良いメニューを提案し、量も摂取カロリーも増やしたところ、試合前でも水抜きをせず、体重も無理なく落ちましたね」
その鹿又さんはこう語る。「6月頃から食事、筋トレの指導を受けていますが、まず貧血がすぐに治ったのには驚いた。減量も無理なくできプロ生活12年目ですがこんなのは初めて。もちろんパフォーマンも上がりましたよ。以前サプリメントは数多く飲んで胃に負担をかけていたが、動いているときに枯渇する物のみに限定され、パワープロダクションのCCD、マックスロードBCAA、エキストラオキシアップ、グルタミンの4種類。それぞれ効果を実感していますが、とくにグルタミンは疲れがとれやすい。また、自律神経をコントロールする指導を受けていることで、トレーニング中も試合中も力を抜くコツをつかめて動きがスムースに。トレーニングするのが楽しみになった。もっと早くこのような体づくりに出会っていたらと思っています」
このように藤田さんはゲノフの遺伝子栄養学分析にプラスして自身で研究したことや減量経験を活かしたものと、各人に対応したトレーニングメニューも併せて作成して、クライアントさんから厚い信頼を得ている。
最後に藤田さんはこう言葉を結んだ。「例えば炭水化物で太りやすい遺伝子があるから炭水化物を抜けばいいという訳ではなく、ある程度は摂取しないと体調を崩す要因となる。ではどうすればよいか。要するに、体質に応じた食べ合わせを考えてやらないと効果は望めません。その適切な指導ができるのが我々DNAヘルスコンサルタント。GI値の低い物を食べろ、肉を食べろ、プロテインを飲め、というだけでは万人に合わず、時代遅れではないかと思います」
ここでは一人ひとりの目的に対応できる、理想的なスタイルを備えたフィットネスジムといえよう。まだまだ始まったばかりの試みだが、エニタイムではこのようなスタイルのジムを増やしていくことを考えており、他のフィットネスクラブでも追随する動きもあるといい、今後普及発展していくことが予想される。
さあ、あなたも遺伝子検査を採り入れた体づくりを試してみよう!
フィットネス&ボディメイク情報誌
[ PHYSIQUE MAGAZINE 003 ]
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