サプリメントブランド「MPN」の商品開発者に、プロテインについてよくある噂や疑問を聞いてみた!
掲載日:2015.09.02
サプリメントブランド「Maximum Performance Nutrition(以下 MPN)」の商品開発者で株式会社ボディフィット社長の中澤氏に、プロテインについてよくある噂や疑問を聞いてみた。
そもそも「プロテイン」とは?
— そもそもプロテインとは何ですか?
「プロテイン」というものを、“飲むと筋肉がつきすぎてしまう”と、皆さん誤解しがちなところがあります。プロテインそのものは、牛乳や大豆を原材料とした天然のもので「プロテイン=たんぱく質」です。
たんぱく質というのは、人間の髪の毛や皮膚、爪や骨などの体を構成する原材料でたんぱく質そのものは人間が生きていくうえでは必要な栄養素です。つまり、たんぱく質自体は、スポーツ選手、ウェイトトレーニングをする方だけでなく、老若男女問わず運動していない方でも摂取しなくてはならないものです。
その中でも、“プロテインパウダー”というのはどういうものかというと、脂質や糖質などの不純物を取り除いた高たんぱくな食品のことです。
プロテインパウダーを利用するメリットとしては「摂取カロリーの問題」があります。肉や卵などから十分なたんぱく質を摂ろうとすると、同時に余計な脂肪も摂取することになってしまうのです。
次に「摂取タイミングの問題」です。トレーニング直後の約1時間は筋肉が一番たんぱく質を取り込みやすくなっている「ゴールデンタイム」と言われる時間帯で、トレーニング直後に食事は摂りにくく、また食事は吸収速度が遅いため、せっかくのチャンスを逃してしまうのです。
さらには「消化吸収の問題」が挙げられます。食事に比べ、プロテインは内臓に負担を掛けず消化吸収に優れているのです。
そして最後に「利便性・コストの問題」があるかと思います。これは食事を作るのに比べ、シェイクして飲むだけのプロテインは非常に手軽で時間がかからずコスト的にも負担が軽いと言えるかと思います。
— プロテインの種類について教えて下さい。
多く出回っているのは牛乳から作られた「ホエイ」を使用したものです。
ホエイには製造工程の違いによってWPC(ホエイプロテインコンセントレイト)やWPI(ホエイプロテインアイソレイト)等があります。
あとは、最近見直されてきているのは大豆を原料としたソイプロテインです。このソイプロテインは、ホエイに不足している、アルギニンの量が多かったり、ホエイにない部分をソイで補えることができるので、ホエイとソイをミックスするのがベターと考えています。
MPNのパーフェクト・スムージー・プロテインも、ホエイとソイをブレンドして作っています。これは吸収の早いソイと、ゆっくり吸収されるソイを組み合わせることで、たんぱく質を供給する時間を延ばす目的もあります。
— プロテインは、カラダに悪くないの?
プロテインは牛乳から作られたものですので、全く心配は必要ありません。
— プロテインを飲むと太りませんか?
よく誤解されますが、結局は消費カロリーと摂取カロリーのトータルのバランスですので、例えば、全く運動せずにプロテインだけを沢山摂取すれば、太る可能性はあります。
ですが、プロテイン自体は高たんぱく低脂肪なので、運動+正しいプロテイン摂取で筋肉を付ければ、基礎代謝が上がり、逆に太りにくい体質になると思います。やはりトレーニングとのバランスが大切だと思います。
— プロテインを飲むだけで筋肉は付きますか?
プロテインは魔法の薬ではありませんので、飲むだけで筋肉はつきません(笑)
ただ、トレーニング後の回復期に、たんぱく質が足りないとトレーニング効果が十分引き出せないだけでなく、場合によっては筋肉が細くなることもあるかもしれません。
一生懸命運動をしても筋肉が成長しないとか、痩せてしまったという人はたんぱく質やその他栄養素の量・タイミングに問題があるのかもしれません。
プロテインの選び方と飲み方
— 様々なプロテインがありますが、自分に合うプロテインを探す方法を教えてください。
結局は、ブランドイメージや価格、味など個人の好みによるのではないでしょうか?ホエイパウダー以外の副原料やメーカー独自の工夫もしっかりチェックしてみてください。
— 作り置きしても大丈夫ですか?
基本的にプロテインは作り置きせずシェイクしてすぐに飲んでください。プロテインを作り置きしますと雑菌の繁殖や、変性する可能性があるのでおすすめしません。
— 水以外のものとプロテインを混ぜてもいいですか?
最近は、どのプロテインも味が美味しくなってきているので水だけで充分だと思います。運動直後は疲労回復の意味で少し糖質の多いジュースを加えたりするのも良いかと思います。
逆に、プロテインと混ぜてはいけないのはお湯です。プロテインがダマになってしまいますのでおすすめしません。
プロテインの効果的な飲み方
— プロテインを飲む効果的な時間帯はありますか?
絶対に外せないのは、運動直後です。先ほど述べた通り、運動直後の30分〜1時間はゴールデンタイムと呼ばれていて、体がたんぱく質を取り込みやすい時間帯です。また、寝ている間に成長ホルモンが出るので、就寝前に飲むのもいいと思います。あとは、起床直後は身体が栄養を欲している状態なので、朝一で飲むのもいいと思います。
ここでも、時間や必要たんぱく質量、食材費、調理時間などの問題があり、食事だけで摂取出来る方は少なく、プロテインパウダーの方が現実的な選択肢となります。
— プロテインは一日どのぐらい摂れば良いですか?
『 体重1kgあたり2g〜3g /日 』が目安となります。例えば体重70kgのアスリートなら、1日に約140gは摂りたいところです。
因みにこれを食事でまかなおうとすると、卵を約20個、ステーキなら800gも摂らなければならず、内臓に負担を掛ける上、経済的にも無理があります。
さらに、たんぱく質は体内に溜めておけないので、小まめに摂取する必要があります。そのため、3度の食事にプラスしてサプリメントの活用が有効なのです。
— プロテインを摂り過ぎるとどうなりますか?
結論をいうと、プロテインも摂りすぎると太ります。ただ、食事から同量のたんぱく質を摂ろうとした場合、プロテインとは比にならない位大量の脂肪を摂取してしまいます。
トレーニング+プロテインが効果的
— 筋トレをしたら、プロテインを飲まなければいけないのですか?
結論から言うと、必要だと思っています。決してサプリメントメーカーだから言うのではなく、プロテインパウダーは、たんぱく質を摂る手段として、とても効率がいいのです。
例えば、先程ご説明しましたように運動直後30分〜1時間が、カラダがもっともたんぱく質を取り込みやすい「ゴールデンタイム」と呼ばれる時間帯なのですが、運動後に高たんぱく・低脂肪の食事が出来たとしても、内臓への負担、消化吸収等からプロテインパウダーがベストなたんぱく質補給方法なのです。せっかくの努力が無駄にならないよう、より確実で効率的な方法で栄養補給をして欲しいと思います。
普通の食事からたんぱく質を摂ろうとすると、かなりの量と知識が必要です。また、消化吸収に時間がかかり、胃に負担がかかります。それに対して、プロテインパウダーは吸収率がいいので、胃に負担がかかりにくいのです。
— 運動しない日でもプロテインを飲んだ方がいいですか?
運動しない日でもたんぱく質の摂取量が足りなければプロテインは飲んだ方がいいと思います。
つい「休んでいるから不要では?」と考えがちですが、筋肉は運動していない時に作られるので、休んでいるときでもカラダはたんぱく質を欲しています。
そのため、個人的には運動していない時でもプロテインは摂った方が良いと考えています。
— プロテインを飲むとフィジークの選手やボディビルダーの様になれますか?又は、なってしまうのですか?
フィジークの選手やボディビルダーのように、なるかならないかは、トレーニングの仕方によります。また、野球やサッカーなどスポーツをしている人でもプロテインを飲む必要があると思います。
人間の身体の殆どはたんぱく質から出来ていますので、十分なたんぱく質摂取は怪我の予防や怪我からの回復にも有効であると言えます。
最近ではフィジーカー、ボディビルダー、プロスポーツ選手はもちろん、俳優、女優、ファッションモデルさんも、ただ細いだけでなくメリハリのある美しいカラダにするために、筋力トレーニングとプロテイン摂取が少しづつ広まってきています。
私がボディビル競技を始めた20年以上前とは比べ物にならない位、学生時代からプロテインを飲むアスリートは増えてきていると思いますが、それでもまだまだ開拓の余地は大いにありますので、プロテインをはじめとしたサプリメントの啓発教育を地道に行って行きたいと思います。
— プロテイン摂取と筋トレを併用しても、筋肉がつかないことはありますか?
筋肉がつかない理由は様々なことが考えられます。
まず、栄養が足りていないこと。栄養を摂っているがそれでも筋肉がつかないという場合は、運動の強度が足りない。つまり、筋トレが充分追い込めていないということが考えられます。
運動・休養・栄養の3つのバランスがとれて初めて成果が出るものなのです。
プロテインは老若男女問わずに飲める
— プロテインは子供に飲ませても大丈夫ですか?
プロテインは薬ではなく、牛乳や大豆などが原材料になっている「健康補助食品」であり、子供が飲んでも害はありません。ただ、子供のうちは、「食育」が一番大切だと思いますので、ムリに勧めません。
どうしても子供に飲ませたい、あるいは食事で充分なたんぱく質が摂れない、うちの子供は食が細い等の場合はプロテインを活用するのは決して悪いことではないと思います。
— プロテインを飲めば、身長を伸ばすことは出来ますか?
プロテインを飲んだからと言って身長を伸ばすことはできません。ただ、成長期の中学生〜高校生くらいは、運動して消費する栄養素と成長に必要な栄養素があるので、カラダは小さくても成長には多くの栄養素が必要な場合があります。
プロテインでは身長を伸ばすことはできませんが、結果として成長期に十分な栄養素を摂ることによって身長が伸びることもあります。つまり、食事だけで必要な栄養素や栄養量が十分に摂れない場合にはプロテインをおすすめします。
私も幼い頃、親から身長を伸ばすにはカルシウムが必要だと言われていました。実は、人間の骨も原材料はたんぱく質です。プロテインを飲むか、高たんぱくな食事を摂ることによって、身長が伸びる可能性はあると思います。
— プロテインはシニア層が摂っても大丈夫ですか?
プロテインはシニア層の健康維持にも有効だと思います。しかし、シニア層に限らず、もし体調が悪くなるようなら直ぐに摂取を止めて、お医者様に診てもらってください。
— 女性におすすめのプロテインを教えてください。
目的によって異なりますが、MPNの商品でいうと、パーフェクト・スムージー・プロテインがおすすめです。従来のプロテインが苦手な方でも美味しく飲んでいただけるよう開発には成分だけではなく、味にも徹底的にこだわりました。満腹感も得られるので食事の置き換えとしてもお召し上がりいただくことができます。
— 初心者におすすめのプロテインを教えてください。
MPNの商品でいうと、プロバイオティクス・ホエイプロテインがおすすめです。味は、ミルク、バニラチョコ、ベリーベリーの3種類あり、コストパフォーマンスにも優れています。一番ベーシックなプロテインとしておすすめです。
“プロバイオティクス・ホエイプロテイン”は、腸内環境を整え、消化・吸収改善をサポートする新世代プロテイン!
プロテインダイエットは、成分に注意が必要
中澤氏が開発した“パーフェクト・スムージー・プロテイン”は、減量と増量の強い味方である
— プロテインダイエットについて教えてください。
一般的なプロテインダイエットとは、弊社でいう、パーフェクト・スムージー・プロテインのような、MRP(Meal Replacement Powder)という代替食(置き換えダイエット)のことを指していると思います。
つまり、余計な脂肪分が入っていない「完全食」とも言えるミールリプレイスメントを活用して1日1食あるいは2食を置き換えるダイエット方法です。
MPNのパーフェクト・スムージー・プロテインは、たんぱく質だけでなく五大栄養素を配合していますので、食事との置き換えでご利用いただくのは、慌ただしい日々の食事管理に良いと思います。
しょせん「プロテイン」はたんぱく質摂取のみに特化した商品で、それ自身は「食事替わり」にはなりません。もし、食事替わり用にアレンジするとなると、ミキサーを使って果物や野菜等と一緒に撹拌したり、あるいは他のサプリメントをブレンドしないといけません。
もしプロテインを「食事替わり」にするならば、たんぱく質+炭水化物(糖質)、脂質(身体に有益なもの)に加えてビタミン、ミネラルやその他有効成分が加えられた商品の活用をおすすめします。
— ダイエットにも筋トレが必要ですか?
一番理想的なダイエットの形は、何キロ減った、何センチ細くなったという数字を減らすことがダイエットではないと思います。もちろん、それも一つの目安にはなりますが、極端な話、脂肪が1kg減って筋肉が1kg増えても体重は変わりませんが、見た目は引き締まって見えるハズです。
筋肉はカラダのアウトラインを作るので女性も男性も筋トレをしてカラダのボディラインを作り、筋肉を増やすことによって、太り難い身体を作ることが重要ではないでしょうか?
女性の方は特に、筋肉を付けることに抵抗があるかもしれませんが、単に体重を減らすことだけがダイエットではないと思います。
— 理想のカラダに近付くためには、どのようにプロテインを飲めばよいですか?
基本的には正しい食事管理とトレーニングによりボディメイクは行われなければなりません。食事において、サプリメントに頼りすぎるのは反対です。
ご自身の生活で、何が十分で何が足りていないのか?見極めて、足りないモノをサプリメントで補う事が大切だと思います。特に身体の材料であるたんぱく質は少し多いかな?と思う位がちょうど良いのではないかと個人的には思います。
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- 株式会社ボディフィット
代表取締役 中澤 智之(なかざわ ともゆき)
大手サプリメントメーカーで商品の企画・開発の経歴を持つ。また、選手としてボディビルコンテストに出場していた自身の経験も踏まえて、他社と同じような一般向けの商品ではなく、アスリート向けに特化した商品を作りたい、必要な人が必要だと思ってくれるブランドになりたいという思いでサプリメントメーカー ボディフィットを設立しMPN(Maximum Performance Nutrition)をリリース。
かつて訪れたスポーツサプリ先進国であるアメリカの展示会で大きな刺激を受けたこともきっかけの一つであった。そこには、各社のポリシーとストーリーがひしめき合い、独自のオリジナル商品でしのぎを削る世界であった。日本でも、本物志向のサプリメントで競争するような世界になって欲しいと願い、日本のサプリメント業界に刺激を与え続けている。
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