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【屈強インタビュー】#6~#10 まとめて紹介

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掲載日:2022.01.04
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日本有数の屈強達に日頃のトレーニングの取り組みや考え方を聞いていく超有用な人気シリーズ「屈強インタビュー」。膨大なシリーズの中から5本ずつに分け、過去に掲載した取材をハイライト形式で紹介していく。
より筋肥大をするため、より高いレベルに行くために何が必要なのか。それぞれの目標に合わせて試行錯誤を繰り返し現在に至る経緯など、ぜひ全文をチェックしてほしい。まだ読んだことがなければ必読、すでに一度読んだことがあっても読み返すことで新たなヒントや発見があるだろう。

#6 みさ "好きこそ最大のエネルギー"

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まず、効かせるトレーニングをしたことがなかった私はパンプという感覚もわかりませんでした。ウエイトトレーニング自体は陸上競技者だった高校生からずっとしていたため完全に初心者というわけではないものの、陸上競技のパフォーマンスを向上させるためのトレーニングとは別物すぎて、ボディビルダーってこんなトレーニングをしているのか…すごいな、難しいな…私にできるようになるのだろうか…という感じでした。
筋肉くんと会話しながら楽しむことですかね!(笑)とにかくトレーニングを楽しんでやっています。義務感に追われていないんです。楽しいからやっている、その気持ちを忘れずにやろうと思っています。その上で大会で結果が残したいなという気持ちです。
強い人や大会で結果を出している人、輝いている人は、それぞれ自分の「やるべきこと」を明確にして目標達成までのプランニングをしっかりしていると思いました。そういう人は他人の見えないところで泥臭くて地味な努力を本当にたくさんされていると思いますし、競技だけではなく人として尊敬できる人達が私の周りにはたくさんいます。

それぞれ目標は違っても、頑張っている人は輝いていて素敵だなと日々感じています。私も人に良いエネルギーを与えられたり、自身や勇気を与えられたり、そんな人間、競技者になりたいなと思っています。
本当に大好きなことにはとにかく熱中、没頭するタイプです。でもその反面視野が狭くなってしまう時もあるので、どんな時も広い視野を持って余裕のある人間、競技者でいたいなと思っています。
陸上競技からボディコンテスト競技に転身し、類稀なバルクとプロポーションで急成長中のみさ氏。大会で結果を残すことはもちろん、「去年の自分を超える」ことを掲げて日々躍進を続ける。
#6 みさ "好きこそ最大のエネルギー"

#7 "昆虫が理想、昆虫になりたい" ビートル榎本

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筋トレが好きでトレーニングを行っていたというより元々は昆虫採集の目的でした。
筋トレ方法を調べていくうちにボディビルダーの存在を知って、自分の理想に近い体だったので目指していくようになりました。黒くて大きくてバキバキでかっこいい。コーカサスオオカブトと共通する部分があります。コーカサスオオカブトが理想です。コーカサスオオカブトのような体を目指していますがまだ理想には届きません。
昆虫食は海外ですと珍しくありません。
バッタ系は茹でて炒めると臭みが抜けて食感だけが残るので、色々な味に合います。自分は焼き鶏の缶詰と一緒に食べてました。セミも良かったです。昆虫はしっかりと調理して食べてみたらすごく美味しかったし、筋肥大に効果的だと実感しました。
コーカサスオオカブトを好きな気持ちや情熱をボディビルで表現したいと思います。もちろんコンテストで優勝できれば良いですが、それにこだわりすぎるよりもしっかりと情熱を表現したいです。
2020年に最も成長した選手とも評され、トレーニング界では先駆けとなる昆虫食にも造詣の深い榎本星矢氏。ボディビルを自身の情熱を表現する手段として選び、唯一無二の存在感を築いていく。
#7 "昆虫が理想、昆虫になりたい" ビートル榎本

#8 土屋優記 "自分に合わせた工夫をしていくこと"

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これは効きやすいやり方を探していたら発見したオリジナルのやり方です。
他に同じことをやっている人を見たことがなくて、これが本当に良いのかわかりませんが体感や経験則としては良いので続けています。
ジムに行ったらすぐに筋トレをしたいし、すぐメインセットに入りたい。
毎回のトレーニング内容をすべてメモしていて、前の週にやったメニューより少しでも多くの重量や回数をこなすことを強く意識しています。
1レップでも数㎏でも、少しでも増えていれば前よりも強くなっているのでモチベーションにつながります。毎回緊張感を持って、前の週の回数や重量を更新できないと意味がないくらいの気持ちで臨んでいます。
今回の取材で自分のトレーニングのメニューややり方が記載されますが、あまりそのままマネをしてほしくないです。これらはあくまで自分にとって有効だと思うものを経験則で積み上げているので、それが他の人にも同じように有効かはわかりません。「こうやっている人もいるんだな」と参考になれば嬉しいのですが、そのままマネしてしまうことはその人にとってあまり良くないと思います。
最近だと、人気のある筋トレYouTuber等が紹介するやり方をそのままマネしてしまうのもどうかと思います。少し試してみる程度ならいいかと思いますが、自分にとってどうなのかを考えることが大事だと思います。

自分も、今の自分のやり方が100点ではないと思っていて、自分に合ったやり方を試行錯誤している最中です。ぜひ、人のマネだけで終わらずに自分なりに理解してアレンジして、それぞれ自分に合うやり方をみつけてほしいと思います。
NPCJ(現FWJ)史上初となる四冠達成の快挙を成し遂げ、今もなお日々成長を続ける土屋優記氏。肩を丸くした状態でのサイドレイズやスーパーマンのような体勢でのプリ―チャーカールなど、飽くなき探求は続く。
#8 土屋優記 "自分に合わせた工夫をしていくこと"

#9 ジャスティス岩倉 "筋肉をつくり、平和をつくる"

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トレーニングを8割くらいに抑えているところでしょうか。
オールアウトまで行わないで、あえて余裕を持たせてもう少しやりたいくらいに抑えています。10RMを8レップまで行うような意味合いです。その上で十分に食事と休養を取る。

これらは怪我の予防も目的としていますが、トレーニングをやりたいという気持ちを起こさせる狙いが大きいです。オールアウトまで追い込んでしまうと「もういいや」となりますし、明日も同じようにやらなければいけない感じになってしまうので、明日も楽しくトレーニングがやれるぞと思えるようにしたいです。
歯を食いしばって力んでトレーニングをするのはよく見かけますが、笑顔だと適度に無駄な力が抜けて、メインで狙う筋肉に力が入りやすい感じがあります。

怖い顔でいるとそういう波動が出るというか、怖い雰囲気が周りにも影響してしまいます。周りをいい雰囲気にして自分自身もいい環境でトレーニングをしたいと思うので、トレーニング中に限らず日頃から笑顔を心がけるようにしています。
自然の中で自然の気持ちになって、自然と共存共栄していくという人間本来の生き方があることに気が付きました。自然に学ぶことができる環境に身を置くことが大事だと思います。
めまぐるしい世の中に流されて自分自身を見失いがちですが、自然の流れを知ることで新たな発見があって、それらの中には筋トレに応用できる考え方や発見も多くあると思いますので、ぜひ自然に立ち返る時間を持って頂ければと思います。
フライパン曲げ元世界記録保持者、元陸上自衛隊狙撃手の経歴を持ち各メディアで活躍する“力業師”ジャスティス岩倉氏。フィットネスを推進し、筋肉コミュニケーションを通じて多くの人に笑顔を届け筋肉世界平和を作ることを課題にしている同氏の理念は基本に立ち返り思い出すべきことや学ぶべきことが多くある。
#9 ジャスティス岩倉 "筋肉をつくり、平和をつくる"

#10 嶋田慶太 "感覚を研ぎ澄ますことで見えてくるもの"

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全ての種目において言えることですが、重量は目安にしていません。
例えばトップサイドデッドでも120㎏くらい、インクラインダンベルカールも13㎏で12回くらいです。
以前は重量を意識して扱っていましたが重量のわりに体が変わらないと思って、フォームや軌道、速さやテンポの見直しを行いました。
これらはあくまで「重量を優先しない」というだけであって、フォームや軌道、速さやテンポが崩れない範囲の中で重量は求めていきます。
スクワットを60㎏で15回、10セットやると毎回非常に強い筋肉痛が来ています。しっかり筋破壊もできているし、無理なく扱える重量なので怪我もしにくい。トレーニングでは対象筋に刺激が入っているという感覚を大事にしています。例えばベンチプレスにしても効きや対象筋を使う感覚がわからないという場合には、重りを乗せる感覚を掴んで苦手なところへのアプローチをするためと割り切って重量を軽くしてもいいと思います。
減量に関しては引き出しを多く持っておくことが大事だと思います。食事だけで落とすのか、有酸素運動を入れるのか、それらを変えずに日頃のトレーニングだけで落とすのか。
食事に関しても量を減らすのではなく、量を変えずに内容を変える方法がおすすめです。食材も白米か玄米か芋かオートミールかなど。そういった知識があると「これがダメだったのでこれを試そう」というように引き出しが増えます。
それらの引き出しを試すときにも心や期間に余裕があるといろいろ試すことができます。焦って食事を減らすとうまくいかないことが多いです。
全日本優勝を狙い躍進を続ける嶋田慶太氏。長い月日をかけた試行錯誤を経て、独自の手法で自身にとっての最善を探求していく。
#10 嶋田慶太 "感覚を研ぎ澄ますことで見えてくるもの"
国内トップレベルの選手の工夫や見解は非常に参考になる。それぞれの記事を読み返すことでトレーニングに活用する新たなヒントが見つかれば幸いだ。
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